フランス・ガストロノミー・ガイド 2016年版「ル・ギッド・グルマン」

ガストロノミー大国といわれるフランスには質の高い伝統的な農産加工品が数多く残っている。その多くは家族経営の農家によって受け継がれ洗練されてきたものが多く、消費者に知られていないものも多い。

 

guidegourmandsル・ギッド・グルマンLe Guide Gourmands は1988 年の初版からフランス全土の農産加工品を網羅した消費者向けガイドブックとして高い評価を受けている。2013 年から3 年間、紙印刷本を中止し、有料ウエブサイトによって運営されてきたが、2016 年版は再び、Web 版に加えて従来の印刷本を発刊した。最新の2016 年版は、フランス国内ばかりでなくヨーロッパ近隣諸国も含め約2000 軒の優良生産家を紹介し、その中で特に質の高い生産家にコック・ドールCoqs d’Or 賞を授与している。

 

対象製品はハム、ソーセージなどのシャルキュトリ、フォワグラ、魚貝加工品、肉、香辛料、チーズ・バター、菓子、ショコラなど多岐にわたるが、酒類では蒸留酒、リキュール、ビール、シードルなどの生産家約250 軒も紹介されている。一般のワインガイドブックには掲載されていない個性的な製品を作る小生産家が多く興味深い。

 

パリで開かれた出版記念会ではコック・ドール賞を得た生産家による試食試飲会が催され、カルヴァドスのクリスチャン&ギヨーム・ドゥルーアン、グアドループのラム蒸留家、フランソワ・ロングトー、モーリシャス島のラム蒸留家、チボー・ド・ラ・フルニエールらが自慢の製品を紹介した。特に、ラム『ラ・ロシュフーコー』はモーリシャス島で一度蒸留し、シャラント(コニャック)に運んで再蒸留したもので、見事に細やかな味わいを抽出していてすばらしく新しい発見だった。

 

ガイドブック、ル・ギッド・グルマンは紙印刷本(220×140、468頁)20 ユーロ、WEB版サービスを併せた価格30 ユーロ。(T. Matsuura)

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