ワイン樽とウイスキー樽で二重熟成した「ジェイコブス・クリーク ダブル・バレル」

ワイン樽とウイスキー樽を使い二重熟成した豪州産プレミアム赤ワイン「ジェイコブス・クリーク ダブル・バレル」2 品目(シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン、共に希望小売価格は2250 円、税抜き)が3月7日、日本市場でも輸入発売された。輸入元のペルノ・リカール・ジャパンはこのほど、ジェイコブス・クリークのチーフワインンメーカー、ベン・ブライアント氏を招聘し、発売前の披露を行った。

ダブル・バレル・シラーズ

ダブル・バレル・シラーズ

ダブル・バレル シラーズはバロッサ・ヴァレー産のシラーズを使い、300L 容量のフランス産およびアメリカ産ワイン樽で熟成した後、220L のスコッチ樽で数か月二度目の熟成を行ったもの。同じくカベルネ・ソーヴィニヨンはクナワラ産のぶどうを使用。こちらも通常のワイン樽で熟成を行った後、アイリッシュウイスキーの熟成に使ったアメリカンオーク樽で3か月ほど追加熟成を行っている。

ウイスキー樽で熟成することによって味わいはどのように変化するのか。それを自らの鼻と舌で確認するために、この日は2013年産の完成品と、ウイスキー樽熟成前の2014年産を比較試飲。(オーストラリアではウイスキー樽で熟成すると“ワインの加工品”という定義になり、ヴィンテージと産地は表示できないのだそうだが)緑でマーキングされ、ワイン樽だけで熟成された2014年産カベルネ・ソーヴィニヨンはクナワラ産特有のミンティで熟したカシス、ローストしたアーモンドの香りとともに、グレープフルーツ様のフレッシュな味わいが特徴。一方、青マークで識別され、ウイスキー樽で再熟成した2013年産はこれらの香りにさらに心地良いバニラの風味や複雑性が加わり、フレッシュ感を損なわずにマイルドで滑らかなテクスチャーを持った味わいへと変貌している。ヴィンテージの違いがあるとはいえ、ウイスキー樽で熟成することの香味に与えるマジックは明らかだ。

「一般にウイスキー樽は焼きが強いが、樽板が細長くつなぎ目が多いため、微量酸化熟成が早く進む傾向がある。使っている樽は様々だが、意識的にウイスキーフレーヴァが残っていないものを使っているので、当然ながらワインにウイスキー香が付着することも無い」と、ブライアント氏は説明する。

ダブル・バレル・カベルネ・ソーヴィニヨン

ダブル・バレル・カベルネ・ソーヴィニヨン

インの熟成にウイスキー樽を使うというアイデアは「2011年に行われたワインメーカとマーケティングスタッフとの飲み会の席で飛び出した」ものだったという。オーストラリアは酒精強化ワインの歴史が長く、シェリー樽やポート樽がたくさん使われていた。そうした歴史もユニークなアイデアが生まれる潜在意識のなかに反映されていたのかも知れない。これは面白そうだというので、それ以降カベルネやシラーズのブレンド、シャルドネなどいくつものウイスキー樽を使ったチャレンジワインが造られたが、最終的に製品化されたのはカベルネ・ソーヴィニヨンとシラーズの2 品種に絞られた。

ファーストヴィンテージは2012 年。「16か月前にオーストラリア国内でロウンチされ、トータル4 万5000 ケースを販売。今年は8万ケースが予定される」ほどのヒット商品になりつつあるという。ワイン業界初となるこのアイデアは特に特許を申請しているわけでは無い。海を越えたアメリカでも今年2月、あのロバート・モンダヴィが「Private Selection Bourbon barrel-aged Cabernet Sauvignon」を限定生産リリースし、ちょっとした話題になっているという。ジェイコブス・クリークの新製品「ダブル・バレル」はもしかしたらワイン業界における新しいトレンド・セッターのパイオニア的存在になるのかもしれない。 (M. Yoshino)

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