ブルゴーニュワインの祭典「2016グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュ」

ブルゴーニュの葡萄畑の総面積は約29,000ha。フランス全体の3%、世界の葡萄畑の0.36%に過ぎない。しかし、ブルゴーニュワインの名声は2000年以降、特にフランス国外で高まり、輸出市場ではいまや引っ張りだこの状態だ。

 

3月21日から25日まで5日間、11試飲会場で開催された試飲イベント『グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュ』も前回2014年を上回る賑わいで熱気にあふれていた。

1992年から2年毎に行われるこの催しは今回が13回目。初期の頃はシャブリからマコンまで会場が広く分散し、移動手段も個人の車以外になかったため、試飲に割く時間が限られていたが、参加者の意見を取り入れて試飲会場をグループ化して減らし、会場移動にシャトルバスを充実させるなど改善されてきた。また、さまざまな情報をスマートフォンで入手し、GPSで会場を特定できるなどIT技術の恩恵もあって、試飲に集中できるようになったことも大きな変化だ。

 

今年は、アペラシオン別の恒例の試飲とは別に興味深い催しが幾つか企画された。樽製造者組合が開いた試飲会もその一つで、同じワインを異なる生産者の樽、異なるオーク産地の樽、異なる炙り具合の樽で熟成するとどうなるかをサン・ヴェランとメルキュレを使って実験したもの。普段あまり体験できないこの催しに多くの人が集まった。

 

シャトー・ド・マルサネにて

シャトー・ド・マルサネにて

樽は2000年前から飲料の保存のために造られてきたと言われる。ワインに用いる樽もかつてはもっぱら保存、輸送のために使われた。しかしワインの醸造、熟成に使うと木の香りとタンニンがワインにもたらされ、加えて微妙な酸化作用でワインが複雑になることから、特に1980年代以降に注目されるようになった。新樽の使用が高級ワインの絶対的要素とされた今世紀初頭ほどではないが、樽に対する関心は依然として強く、特に原料木の品質、乾燥工程、組み立ての終わった樽のトーストの仕方などがいっそう洗練され、様々な経験値が加味され新しい樽の使い方が追求されている。

 

約50軒の製樽業者で造るフランス製樽業者連盟によると、2014年のフランスのオーク樽生産は52万4500樽、金額にして3億4200万ユーロ(約444億円)。国外でフランス産樽の人気が高く、生産の66%が米国、オーストラリア、イタリア、スペインなどに輸出されているという。(T. Matsuura)

 

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