ボルゲリの目抜き通りでオルネッライアの隣に居を構えるジョヴァンニ・キアッピーニ

ボルゲリの小さな造り手「ジョヴァンニ・キアッピーニ」から、次世代となる長女のマルティーナが来日した。輸入元アビコのはからいで、フラッグシップの「グイド・デ・ジェモリ2011」と、隣人の「オルネッライア2011」との比較試飲を試みた。

 

<ジョヴァンニ・キアッピーニの成り立ち>

キアッピーニ一族は、もともとマルケ州の出身で1950年にボルゲリへ移り住むことにした。当時ボルゲリの地で農業をする住民は少なかったようだ。キアッピーニは何世代も農業を営んでいたので、葡萄をはじめとする果物、野菜を栽培すると共に、既に植えられていたオリーブも育てることから始めた。

マルティーナの祖父の代には、家庭用のワインはサンジョヴェーゼで造っていた。「昔は剪定もしていなかった。祖父は今のワイン造りを見て、あまりにも細かい作業をするので驚いてばかりいた」。父・ジョヴァンニが関わるようになった80年代から、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどの植樹を始めた。ワイン造りが本格化したものの、あくまでも自家消費用を造るのが目的だった。

ところが、ワインの出来があまりにもよいからと、友人知人に薦められて2000年ヴィンテージから販売に踏み切った。

<オルネッライアの隣の畑>

ボルゲリ地区の葡萄畑の地図を見ながら、キアッピーニが所有する畑の位置を確認した。所有する敷地26haの内、10haが葡萄畑だ。葡萄品種はカベルネ・ソーヴィニヨンが主体で、カベルネ・フランとメルロ、そして少量のサンジョヴェーゼ、プティ・ヴェルド、シラー、ヴェルメンティーノが植えられている。

メインの畑は2区画に分かれている。北側の畑の北隣がオルネッライア、南隣がアレッグリーニ、そのすぐ南に1区画あり、その南隣はベルルッキが所有している。そして真向かいにはレ・マッキオーレがある。まさにビッグネームに取り囲まれた立地にある。他にもう2区画存在するが、どちらも2015年植樹だから、将来のための新たな畑だ。

メインの畑は、サッシカイアが所有するカスティリオン・チェッロ山の麓にあり、理想的な土壌構成にある。山のある東側は石灰質土壌で、いわゆるボルゲリの目抜き通りの範囲が粘土石灰質、それより海寄りとなれば砂質土壌へと変化する。また、北から南へ向かうと共に、粘土の層が徐々に厚みを増すという。だから、ちょうどその中央に位置するキアッピーニの畑は、よい条件が揃っている。

「ボルゲリには現在ワイナリーが40社ほどあるが、この一番よい土壌のある中央部に畑を所有しているのは、10数社だけ」。(Y. Nagoshi)

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画像:後継ぎのマルティーナ。「グアド・デ・ジェモリ」に使用する葡萄は既に30年以上の樹齢となり、1株あたりの収穫量は約800g。自然酵母のみで、醗酵はステンレスタンク、熟成はフレンチオークの小樽で18か月以上(新樽15%)

 

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