長期熟成のポテンシャルを示す「ニーノ・フランコ」のプロセッコ

この日、試飲に供された「プリモ・フランコ ヴァルドッビアデーネ プロセッコ・スペリオーレDOCG」は若い順に2014、13、05、03、97、92の6ヴィンテージ。

 

夏がとても涼しく雨がちだった2014年は大変難しい年。しかし、今年1~2月にボトリングしたばかりという2014年産は少しグリーンがかった淡い色調、白い花や白桃、リンゴの香り、優しいアタックと後口のフレッシュさが心地良い。

反対に葡萄の成育期に理想的な天候に恵まれ、昼夜の寒暖差が大きかったという2013年産はマンゴや蜜を含んだリンゴの香りと、かすかにアーモンドなどのいぶした香りのニュアンスも。きめ細かい泡を持ち、口の中での厚みと際立つ酸が印象的で、長い熟成のポテンシャルを感じさせる。

 

2005年以前のプロセッコは泡の立ち上がり方が抑え目で、外観はほとんどスティルワインと変わらない。

しかし、収穫が8月23日と通常年より一月ほど早かった2003年産は蜂蜜や熟した果実とともに柑橘の香りが際立ち、クリスピーでフレッシュな味わいをとどめている。

97年、特に92年はオレンジの色調が強く、蜂蜜やオレンジピール、ちょっと土っぽいアロマ。さすがに若いプロセッコに感じるクリスピーさはないが、まだ酸がしっかりと生きていて、リッチでクリーミーな味わいを楽しむことができた。(M.Yoshino)

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