“シングルクリュ・コニャック”訴求する『カミュ』の新商品

コニャック市場が再び活性化している。2013年以降、中国の倹約令によって、コニャックは高額贈答品とみなされ、その需要は大きく減退してきたが、昨年の市場規模は約1500万ケースとなり、1割近く伸びたという。

近年のウイスキーブームに牽引され、ブラウンスピリッツ全体の市場が拡大する中で、米国などでの需要が盛り返していることが背景にあるようだ。日本でも国産プレミアムウイスキー人気を受けて、その玉数の少ない状況を凌ごうと輸入シングルモルトウイスキーやブランデーにも目が向けられている。

こうした中で、アサヒビールはコニャック『カミュ』のラインナップを強化し、新たに『ボルドリーVSOP』『イル・ド・レ クリフサイドセラー』の取り扱いを開始した。いずれも40%、700ml、参考上代(税別)8300円、1万4600円。

ボルドリーはAOCコニャックにある6つのクリュの中でも最小地区であり、ブドウの収穫量はわずか5%と少ない。一方、イル・ド・レはコニャック地方最西端に位置する島で、そこで育てられたブドウは塩気を多く含んでいる。それぞれ、異なる個性を持った“シングルクリュ・コニャック”として訴求する。

camussinglecru2つの新商品の発表に先立って、グローバル・ブランドアンバサダーのフレデリック・ドゥゾジ氏が来日した。ドゥゾジ氏は長くコニャックのセラーマスターや技術責任者を務め、その後、セゴンザック蒸留酒・スピリッツ大学の学長を務めた。当日のセミナーの内容は月刊WANDS6月号を参考にしてほしい。(ウォンズのご購入・ご購読はこちらから

こうして、ラインナップは『ボルドリー』シリーズがXO(2万500円)とVSOPの2種類、『イル・ド・レ』シリーズがファインアイランド、ダブルマチュアードに、クリフサイドセラーを加えた3種類となり、シングルクリュ・コニャックのポートフォリオが強化された。

 

シグネチャーカクテルを本邦初公開

シグネチャーカクテル「ボルドリー・フレシェール」

シグネチャーカクテル「ボルドリー・フレシェール」

当日はファインアイランドを使ったフレンチハイボールに続いて、『ボルドリーVSOP』のシグネチャーカクテル「ボルドリー・フレシェール」を本邦初公開した。“フレッシュなボルドリー”といった意味合いだろうか。

チューリップグラスに注いだ『ボルドリーVSOP』に、角切りした生姜とレモンジュースとミネラルウォーターを凍らせてつくったフレーバーアイスを1個ドロップすると、ボルドリーVSOPが持つフレッシュな味わいとミネラル感、フローラルな花のアロマがより際立ってくる。この日はスミレの花(食用花)を加えることで、さらに彩を添えた。ホテルバーなどで浸透を図るという。(A. Horiguchi)

画像:グローバル・ブランドアンバサダーのフレデリック・ドゥゾジ氏

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