テキーラ市場活性化へ ミクストからアガベ100%広がる

2014年対日輸出量は6%減 アガベ100%は16%増

財務省関税局発表の貿易統計によると、テキーラやメスカルが含まれるメキシコ積み分の「その他の蒸留酒」の2014年輸入量は、前年比11.6%減の168万9174ℓ(9ℓ換算で19万ケース弱)。一方、テキーラ規制委員会(CRT)がまとめたテキーラの対日輸出量は5.6%減の148万1473ℓ。93%を占めるミクストタイプのテキーラが7%減となり、7%を占めるアガベ100%のテキーラは16%増と伸ばし、特にブランコとともにアニェホが牽引した。

メキシコからの対日輸出量よりも日本の輸入量の方が多いのは、この輸入量にはテキーラ以外のメスカルやバカノラ、さらに並行品が含まれているため。特に円高が進んだ2013年にはこの差が一気に4万ケース近くまで膨らんだが、2014年は急速な円安の進行で並行品が減り、その差は2万ケースまで縮まった。

 

ちなみにテキーラの輸出相手国トップは米国で1500万ケースと断トツ。日本向けとの差は90倍に開いた。また、ブラジル、ロシアが伸び、英国が大きく減らしたので日本は昨年の6位から8位にランクダウンした。

 

メキシコ国内で消費されるテキーラはほとんどがアガベ100%となっており、輸出向けにミクストタイプを製造していることになる。輸出相手国上位10カ国のうち、アガベ100%の比率が高いのは米国(48.5%)、ロシア(41.4%)、英国(33.4%)。逆に低いのはフランス(2.2%)、スペイン(2.8%)で、日本(7.3%)は低い方から4番目。アガベ100%の輸出量では、日本はスペインに次ぐ15位なので、まだまだ成長余力がありそうだ。(A. Horiguchi)

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