2015ボルドー・プリムール 作柄が良く価格は前年より3割高

2015 年ボルドー・プリムールの販売価格は、主力シャトーが5 月末に開かれたVINEXPO 香港の前に発表して大勢が決まるとみられていた。しかし、それが予想よりも遅れ6 月にずれ込んだ。

 

価格発表が長引いたのは、2010 年産以来の良いミレジームとの前評判が高く、4 月のプリムール・キャンペーン以降もメディアや買い付け業者の評価が高かったこと。市場の方向感が定まらず、慎重に価格を発表したいとするシャトーが多かったためだ。また、ボルドー・プリムールの価格決定に大きな影響力を持つロバート・パーカーが現役を引退し、大手シャトーがこれまでのようにパーカーの評価を目安にして値付けをするという手法を踏襲でき

なかったことも一つの要因だろう。

 

各シャトーの販売価格は前年より15~30%程度値上がりし、2010 年と2011 年の中間の価格に戻っている。しかし、後半に価格を発表した有名シャトーは前年比40~70%増と強気だった。

 

2015 年産の品質は評価が高く、2005 年、2009 年、2010 年に比肩できるという声が一般的だ。しかしシャトー毎の販売政策は大きく異なり、例えばシャトー・ポンテカネやシャトー・シュヴァル・ブランはセカンドワインを造らず全量シャトーものとして販売するという思い切った決断を下した。他方、例年よりシャトーワインの量を絞り、第一回売りの量を絞って様子をうかがうシャトーもあった。従って、シャトーによっては質の差が大きく、購入に注意を要すると指摘する声も根強い。(T. Matsuura)

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