2016年フランス収穫予想

フランス農林省が発表した8月22日現在の2016年産収穫量見込みは、蒸留用ワイン、産地呼称なしワインを含め合計は4300万hl、前年比10%減、過去5年平均比7%減。8月以降も高温、水不足の厳しい気象条件が続いており、7月時点予想から下方修正された。

 

カテゴリー別に見るとAOPが1967万hl、前年比8%減、コニャック用など蒸留用ワインが799万hl、前年比16%減、IGPが1250万hl、前年比5%減、その他が274万hl、26%減と軒並み大きく減少する見込み。地域別予想は以下のとおり。

 

<シャンパーニュ> ベト病の危険性が依然として大きい。オーブ県の葡萄が危険にさらされている。葡萄の生育は過去10年平均に比べ1週間の遅れ。オーブ地域は数日間にわたる春霜で、4600haの収穫が失われた。2016年収穫量は全体で前年比32%減の見込み。

 

<ブルゴーニュ・ボージョレ> ベト病が蔓延する危険が続いている。収穫開始は前年より10日ほど遅れる見込み。4月末の霜でおよそ10,000haの畑に被害が出た。とりわけコート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズ、シャブリなどで被害が大きかった。また、5月の数次にわたる雹が重大な被害をもたらした。収穫予想は前年比21%減。

 

<アルザス> ベト病の広がりを食い止めている。葡萄の房が多く、とりわけピノ・ブラン、ピノ・グリ、ピノ・ノワールは多い。前年比18%増の予想。

 

<サヴォワ> 今後、各種の病気が蔓延する危険がある。収穫は昨年より遅れる見込み。

 

<ジュラ> 開花期の不結実とベト病の影響が出ている。

 

<ロワール> 乾いた天候でベト病の危険は抑止されたが、収穫予想は7月時点よりさらに下方修正された。4月末に霜に襲われ、場所によって、10~50%の減収となった。生育は昨年より10日程度遅れている。収穫予想は前年比35%減。

 

<シャラント(コニャック)> 春霜、5月末とその後の雹によって3,600haが壊滅。地域によっては結実不良、不結実が大きな被害をもたらした。衛生状態は今のところ維持されている。収穫予想は前回よりやや下方修正。

 

<ボルドー> 生育は昨年より遅れている。色づきはゆっくりで不均質。強烈なベト病の襲来にも拘らず、なんとか制御できている。7月の降雨量は僅かだったが、干ばつによる水分ストレスはそれほど顕在化していない。

 

<シュッド・ウエスト> 乾いた天候が病気の広がりを抑えている。ミディ・ピレネ地域では貯水量が減少してきている。

 

<ラングドック・ルシヨン> オード県やエロー県の西側などは積算降雨量が少なく、乾いた風が繰り返し吹き、干ばつが目立っている。収穫量は例年より少なくなることが予想される。8月17日にエロー県の2000haが雹の被害に遭った。葡萄の生育は例年に比べ、1週間遅れている。衛生状態はよく保たれているが、厳しい気象条件が続いており、収穫予想は前年比9%減の見込み。

 

<シュッド・エスト(コート・デュ・ローヌ、プロヴァンス)> プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地域を襲っている干ばつで、前回予想から収穫量がさらに下方修正された。干ばつで生育がストップしているところもあり、実も相変わらず小さい。生育は昨年より1週間ほど遅れており、うどんこ病の被害も深刻化している。加えて、ヴォークリューズ県(コート・デュ・ローヌ南部)では開花不良の影響がでている。

 

<コルシカ> 病気は食い止められており、葡萄の房の数、大きさも前年並み。(T.Matsuura)

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