コート・デ・バールをジョエル・ファルメに聞く

シャンパーニュ南部に広がるオーブの葡萄畑は、大手ネゴシアンが本拠を構えるランスやエペルネから車で2時間ほど離れている。これまで作付面積が小さかったためあまり話題にならなかったが、この30年で作付面積が倍増し、加えて安定的に良い品質の葡萄を提供する栽培家が増えてきたため、大手ネゴシアンが葡萄の入手先として競って訪れるようになった。また、新たにドメーヌを興し、シャンパーニュ造りを始める若いレコルタン・マニュピュランで活力がみなぎっている。

 

mapシャンパーニュの栽培家約15,000 人が加盟するシャンパーニュ栽培家組合SGV はモエ・エ・シャンドンやルイ・ロデレールなどのネゴシアンが属するシャンパーニュ・メゾン連盟UMC とともにシャンパーニュワイン委員会CIVC を形成している。今年3 月に行われたSGV 会長選挙で、2010 年から6 年間会長を務めたパスカル・フィラ氏に代わって40 才のマキシム・トゥバール氏が選ばれ新しい活力を得た。

 

パリで行われたトゥバール会長の記者会見の折り、オーブ地区のSGV 代表で、SGV 副会長を務めるジョエル・ファルメ氏を紹介してもらったので、コート・デ・バールの生産家を訪問した後、バール・シュール・セーヌの事務所にファルメ氏をたずねコート・デ・バールの歴史と現状を伺った。

 

――コート・デ・バールの概要を説明してください。

ファルメ コート・デ・バールは約8,000ha。シャンパーニュ全体で約34,000haですから全体の約24%です。バール・シュル・オーブとバール・シュール・セーヌ、少し離れたモングー、ヴィルノクスに分けられます。土壌の面からいうとモングー(約200ha)は特殊でヴィトリ・ル・フランソワと同様、心土が完全な白亜質。ヴィトリ・ル・フランソワ(480ha)と同様、モングーは作付けのほとんどがシャルドネです。

 

コート・デ・バール全体ではピノ・ノワールが80%を占めます。シャンパーニュ全体の割合はピノ・ノワール38%、ピノ・ムニエ32%、シャルドネ30%ですから、コート・デ・バールはピノ・ノワールが際立って多いのです。ピノ・ノワールと並んで斜面の下部にはピノ・ムニエが植えられています。1960年以降、春の霜害に遭いやすい斜面下部のピノ・ノワールを引き抜きムニエに改植したのです。しかし、最近はそのムニエをシャルドネに変える傾向にあります。心土がシャブリと同じキメリジヤンでシャルドネに向いているからです。(T.Matsuura)

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