「料理とともに楽しむために」厳選されたものだけが「ブルーノ・パイヤール」

ブルーノ・パイヤールは、1981年創業の比較的若いメゾンだが、シャンパーニュとの関わりは長い一族で、その存在感も大きい。ここでは年間生産量が約50万本だ。

glasses 1番搾りしか使用せず、残りは売却してしまう。1番搾りでも翌春のブレンドに使わなかった3分の1〜4分の1は毎年売ってしまう。リザーヴワインも取り置くのは3年まで。確かな品質が望めるものでなければ「ブルーノ・パイヤール」にしないと決めている。

6月末の来日時に、スタンダードのNVについてデゴルジュマンの後の香りの変化をこう説明した。「2〜3年は果実や花の香り、3〜4年はトースト、ブリオッシュ、スパイス、6〜8年経つとナッツ、カラメル、コンフィ、ロースト香が出てくる」。

もう少し熟成について尋ねてみた。

熟成に必要な要素はいくつかある。CO2、酸、糖、フェノールのいずれも作用している。ただ、ブルーノ・パイヤールではドザージュは3〜6g/lで、ほぼエクストラ・ブリュットだ。「糖分は、ミネラル感を隠してしまう。特に特級の質が高い葡萄は栽培もしっかりしているから、それに厚化粧をするのは好まない。それより、酵母の存在、澱との接触が大切だ」というのが理由だ。

熟成において「偉大なワインは、酸と酸化熟成、このどちらも併せ持っている。これらをどのように良い方向へもっていくもかが重要だ」と語った。

今回は、末娘のアリスとともに来日した。今では自社畑32haも契約畑もすべて指揮している。2008年からはブレンドを決める試飲にも加わっている。数年後の姿を見据えて「まだ若くて隠れているものも見つけ出さなければならない難しい試飲だが、私よりアリスのほうが発見上手だ」とブルーノ。後継ぎの成長を大いに喜んでいた。

「ブルーノ・パイヤール」のラインナップと、20年ほど前から取り組んでいるプロヴァンスのワイン「シャトー・デ・サラン」

「ブルーノ・パイヤール」のラインナップと、20年ほど前から取り組んでいるプロヴァンスのワイン「シャトー・デ・サラン」

N.P.U. Extra Brut 2003 小樽醗酵のシャルドネ50%(オジェ、ル・メニル・シュール・オジェ)、ピノ・ノワール50%(マイィ、ヴェルズネイ)。樽熟成10ヶ月。樽はグラーヴの造り手より購入。12年間瓶熟成(最低10年)。2,000本のみ生産。ドザージュ3g/l。黄金色で、トースト、ナッツ、柑橘類のピール、スパイス、南国果実など、厚みのある香り。味わいも力強く、勢いがあり、複雑性に富み、ブルゴーニュの白ワインを思い起こさせる風格がある。(Y. Nagoshi)

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