特集 米国西海岸のワイン ピノ・ノワールの次ぎにフォーカスするのはシャルドネ!?

良質なピノ・ノワールの産地としてアメリカ国内で確固たる地位を築きつつあるオレゴン、ウィラメットバレーで、近年、業界を挙げてシャルドネに力を入れる動きが強まっている。

現在、オレゴンにおけるシャルドネの生産量は全体の5%に過ぎず、数だけ見ると18.3%を占めるピノ・グリに押されている(ピノ・ノワールの生産量は全体の57.5%)が、オレゴンのワイン生産者たちの興味は、低価格で気軽に飲まれるピノ・グリよりも、よりシリアスに取り組めるシャルドネに強く向かっているようだ。ピノ・グリやシャルドネのほかにも、リースリング、ピノ・ブラン、グリューナー・フェルトリーナーなどの白ワインも見かけるが、(いまのところ)どれも代表品種に育ちそうな兆候は見せてはいない。

 

ブドウ畑のオーナーが「次に植える品種はシャルドネに決めた」と口にしたり、ワインメーカーが「シャルドネの(ブドウの)値段が上がってきていて困るよ」と漏らすなど、シャルドネの需要が増加傾向にあることをうかがわせる声を最近よく耳にする。1トン当たりのシャルドネの取引価格は2006 年まではピノ・グリの価格を下回っていたが、2007 年以降は上昇を続けており、今ではピノ・ノワールの価格に追いつきそうな勢いだ。

ピノ・ノワールの生産が飽和状態となっている感もあり、また、変化を好むアメリカ人の気質も相まってか、ブルゴーニュとカリフォルニアをライバル視するオレゴンの造り手が次に向かうのは、世界的に勝てる品質のシャルドネを造ることなのかもしれない。

 

そうした動きを反映させるかのように3 年前、シャルドネを主役に掲げるイベント、“OregonChardonnay Symposium” が産声を上げた。毎年7 月にMcMinnville で開催されるピノ・ノワールの一大イベント、“International Pinot NoirCelebration(IPNC)” に比べると、まだ歴史が浅く規模も小さいが、シャルドネのイベントとしてはエリア内最大で、回を追うごとに参加ワイナリーおよび来場者の数を増やしている。入場チケットは毎回完売になっており、オレゴン産シャルドネに関する人々の感心が高まっていることもうかがえる。(A.Shiba)

つづく/これ以降の内容(クローンやオレゴンの独自性など)につきましては、「ウォンズ」本誌「7・8月合併号」の米国西海岸のワイン特集をご覧下さい。WANDS本誌の購読はこちらから

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