特集 オーストラリアワイン/日本市場の動向・市場環境は厳しいがEPA効果がスパークリングワインから顕れ始めた

オーストラリアワインに限ったことではないが、今年は輸入ワイン全体にとって厳しい市場環境が続いている。

年初から景気の浮揚感が今ひとつだったところに、6月のブレグジットが世界経済の先行き見通しをさらに不透明なものにした。日本も株式の下落が続き、それが直接、間接に消費にブレーキをかける結果となった。ワインもその煽りを食らっている。家庭用市場では需要がさらに低価格へとシフトし、それ以上に業務用市場はふるわない状態がつづいている。

国税庁が発表する課税数量はまだ8月分までしか明らかにされていないが。8月単月の果実酒課税量は国産(国税局分)が7.6%増なのに、輸入(税関分)は4.8%減。この結果、1月~ 8月の累計実績では、国産2.1%減、輸入3.9%減となっている。秋の実需期に入っても、9月の長雨などを考慮すると、この3.9%のマイナスを埋めるのは結構大変そうだ。

一昨年、昨年とコストアップ値上げが続き、そこへもっての多少の円高基調(いまはまた円安に振れ始めているが)ということで、輸入ワインのインポーターにとっては絶好のビジネスチャンスなのだが、モノが動かなければ期待される利益の確保もおぼつかない。なかなか顔が晴れないのも当然だ。

 

  • スパークリングワイン輸入は2割増

直近10月までのオーストラリアからのスティルワイン輸入量を見ると、2リットル以下の容器入りが64万1000ケース強で前年比1.7%減、BIB が含まれる2リットル超~ 150リットルまでの容器入りは22.3%減とさらに落ち込みが大きい。両方をあわせた数量は72万ケース(9リットル換算)となり、4.4%減にとどまっている。さらに落ち込みが大きいのが、その多くが国内リボトル用と見られるバルクの輸入で、199万リットル(瓶詰め品換算で22万1000 ケース)、48.8%と半減している。一方、勢いにさらに拍車がかかっているのがスパークリングワインでこちらは22.1%増、15万ケース。今年は昨年通年の輸入量を大きく超え、これまでの記録をぬりかえることがほぼ確実になってきた。

輸入動向のこうしたばらつきをどう見たら良いのだろうか。(M. Yoshino)

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画像:Sirromet  Wines のSeven Scenes Vineyardにて

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