ロシアン・リヴァーの単一畑から ピノ、シャルドネ、ジンに特化するハートフォード・ファミリー・ワイナリー

ハートフォード・ファミリーのワインには二つの異なるロゴと名前がボトルに刻印されている。ピノ・ノワールとシャルドネはHartford Court、そして古木の葡萄を使ったジンファンデルは単にHartford のロゴを冠している。
Hartford Court Russian River Valley Chardonnay
2013 は3 つのサブ・リージョンの葡萄をブレンドしたもの。その一つ、ミドル・リーチの葡萄はハニーサックル(スイカズラ)やジャスミンなどのフローラルな香りが強い。「量が多いとワインを支配しすぎるので、常に少量2~3%ほどをブレンド」。ワイナリーが所在するグリーン・ヴァレーは柑橘の香りと酸のバランスに優れ、ミッド・パレットを構成。3 つめのサブ・リージョン、ラグーナ・リッジは洋梨やリンゴのアロマ、そしてフィニッシュには砂糖漬けしたジンジャーのニュアンスも。これらのワインをブレンドすることで、ワインには複雑さと骨格がもたらされている。

同Far Coast Vineyard Chardonnay 2013 はソノマ・コーストの北部、レッド・ウッドの森に囲まれた山の尾根上に拓かれた畑。標高約300 mのこの畑はかつては海の底だったところが隆起した土地。蛎殻由来のほのかな塩分を感じるミネラル感と、熟したリンゴやパイナップルなどの果実の風味が重なり合っている。

ハートフォードのシャルドネは、フリーランと、全房で軽く圧搾したファーストプレスのジュースを分けて醸造。8 時間かけて静置した後、100%フレンチオーク樽(新樽比率は平均40%)を使い自然酵母で発酵。最初は週に3回、その後は2週間に一回の割合でバトナージュを行っている。「シングルヴィンヤードのコンセプトを生かすには樽の選択は極めて重要だ。今では19 の製樽業者を使っている」。

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