エディターズ・チョイス2016 〜今年最も印象に残った銘柄・出来事〜

ブルックリン・ブルワリー商品

最も印象に残った出来事 by A. Horiguchi

今年は大きく時代の「変化」というか、「揺り戻し」を感じる1年だった。

クラフトビールでは、キリンビールがブルックリン・ブルワリーと資本業務提携して、来年から国内販売するというのはビッグニュースだった。国内最大手ヤッホーブルーイングとの資本業務提携に続くもので、これはキリンの「本気度」を示している。

東京・代官山のスプリングバレーブルワリー(SVB)で第2回寿司フェスが行われた際に、ヘッドブリュワーの福井森夫さんがクラフトビール16種類と12種類の寿司を組み合わせることで192通りの楽しみ方があると教えてくれた。第3回は都合で行けなかったのでさらに増えたかもしれない。

SVBでは、バラエティとクオリティの両面を兼ね備えたクリエイティブなビールづくりに魂を注いでいることが、『究極にうまいクラフトビールをつくる キリンビール「異端児」たちの挑戦』(永井隆著・新潮社)を読むと、よくわかる。

キリンの醸造家は明らかにスクールエリートだが、彼らがクラフトビールに目覚めた背景もよくわかる。そして、多様性を認め合える社会でないとクラフトビールは評価されないし、そもそも生きられない。

今年はニューヨーク・ブルックリンを舞台にした映画が多かった。

ブルックリン・ブルワリーでは、日本発祥のホップであるソラチエースを使ったビールも商品化している。来日したロビン・オッタウェイ社長は「日本とNYの懸け橋になれるビール」と語っていた。「I 💛 NY」のロゴは日本でもよく知られた有名デザイナー、ミルトン・グレイザー氏がデザインしたものだが、「I 💛TOKYO」入りの商品もぜひ見てみたい。

 

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