2016年イタリアワイン輸入量8%減、販売量5%減

財務省関税局のまとめによると、2016 年1月~11 月のイタリアワイン輸入量は、347 万ケース、前年同期比8%減である。12 月もこの傾向が続くとすれば2016 年の輸入量は、およそ370 万ケースになると思われる。これは過去5年間で最も少ない。

 

ところがインポーターに聞くと、イタリアワイン販売量は、たしかに減少はしているけれども、11 月までの輸入量ほど悪くないという。取材をもとに推計した販売量前年比は95%である。つまり2015 年が実際の販売量を上回る数量を輸入した年で、2016 年はその繰越在庫を調整しながら販売した年と言えるだろう。

 

イタリアワインの輸入販売業には、近年、とても小さな輸入規模の企業が増えている。そういう小規模業者が在庫の繰り越しを嫌って11月、12 月にかなりの販売条件を提示し、必死に在庫処分セールをしている。歳末商戦は、それらがいわゆる定番品と市場で競合した。

 

イタリア専業社の業績はほぼ前年並かやや増加しているが、総合インポーターのイタリアワイン販売量は10%を越える大きな減少になっている。

 

イタリアワイン輸入量の主な減少理由はふたつある。ひとつはこのところの業務用市場の不振によるもの。ふたつは小売市場でチリワイン、フランスワインに売り負けていることだ。業務用市場の不振は、この間ずっと景気がよくないことに加えて、今年は夏から秋にかけて天候不順だったので、外で飲食することを控えたことが原因だ。しかし、米国の好景気に好感して株価が上がってきたことで、11 月から料飲店の商況も好転している。

 

「イタリア料理のレストランは高級店ほど客の入りが悪い。ピッツェリア、バルなどカジュアルな店は、まあまあ伸びていてワイン販売も順調だ。こういう店へのイタリア食材の販売も伸びているが、食材の納入単価が低下していて売り上げそのものは芳しくない。利益を圧縮して納入価格を下げないと買ってくれなくなっている」と、イタリア専業社はいう。

 

また別の専業社も、「既存のイタリアンはかなり苦戦している。ピッツェリアは伸びており、新しい客層を取り込んでいる」と、同じような見方をしている。料飲店でのイタリアワイン販売はイタリア料理店に特化されているので、この業態の浮沈がじかにワイン販売に影響を及ぼしてしまう。

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