宮嶋勲のお勧めワイン 2017年 注目のイタリアワインはこれだ!

イタリア各地での試飲をベースに、今年リリースされる予定のイタリアワインを紹介させていただく。雨にたたられた2014、猛暑の2015 の次に来た2016 は、比較的冷涼で古典的なヴィンテージであった。

 

冬が温暖だったので、萌芽が例年よりも5 ~ 10 日早く、2015 のような暑いヴィンテージになるかと予想された。しかし、4 月後半から急に気温が下がり、4月~6月まで雨が多く冷涼だったので、生育サイクルが著しく遅れた。この時期に適切な病害対策を施したか否かで生産量が大きく変わった。6 月末から気候が良くなり夏になったが、日中も温度が上がりすぎることはなく、特に夜の温度が低かったので、良質のアロマと酸が保持された。9 月、10 月の雨にやられたカンパーニア州、プーリア州、アドリア海側は難しかったが、それ以外は非常に満足できるヴィンテージだ。

 

9 月前半に収穫を終えた白ワイン産地(フリウリ、プロセッコなど)は大満足で、トスカーナも2010 を想起させる偉大なヴィンテージになるのではないかと期待が高まっている。イタリア全体の生産量は5,150 万hl で、過去10 年で最大の生産量となる見込みだ。それでは、州別に印象に残ったワインを紹介していこう。

 

<ヴァッレ・ダオスタ>

Cave du Mont Blanc de Morgex et La Salle 2015 

生産者共同組合。常に安定した品質と抜群のコストパフォーマンス。山のハーブやほし草のアロマ、バランスが良く暑いヴィンテージを感じさせない。

Ermes Paves Blanc de Morgex et La Salle 2015

近代的スタイル。毎年素晴らしい。今年はトップキュヴェSe­e Scalinate 2014よりこれが良かった。デリケートなミネラル感が魅力的。

Maison Albert Vevey Blanc de Morgex et de La Salle 2015 

モルジェの小さなワイナリー。透明感があり、フレッシュでハーブのアロマが素晴らしい。

Les Crêtes Syrah Côteau La Tour 2014 

シャルドネやプティタルヴィンで有名。ニュアンスに富んだ繊細なシラーで驚かせてくれた。赤い果実とスパイスが絶妙に溶け合ったフレッシュなワインでヴァッレ・ダオスタの特徴を見事に表現している。

Maison Anselmet Cornalin Broblan 2014 

近代的スタイルのデリケートなシャルドネで知られるが、今年は複雑なアロマを持つコルナランが印象に残った。

ヴァッレ・ダオスタのフミン

La Crotta di Vegneron Fumin Esprit Follet 2014 

甘口ワインChambave Moscato Passito Prieuréで知られるが、このフミンは素晴らしい。

黒スグリのアロマの厳格な赤ワインで、青いニュアンスがワインを生き生きさせている。

Elio Ottin Petite Arvine 2015 

柑橘類とアプリコットのみずみずしいアロマの繊細な白ワイン。

Lo Triolet Pinot Gris 2015 

ピノ・グリのスペシャリスト。洋ナシの熟した果実味と上品なミネラルの調和が抜群。

Rosset Terroir Cornalin 2015 

2001年創設。新しいが野心的なプロジェクトで急成長している。赤ワインが得意だが、今年はコルナランが印象的だった。スパイスと果実のバランスがとれて上品。この品種の新たな可能性を感じさせる。

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