特集 ビール新時代へ クラフトエントリー層へNBとは違ったスタイルを提案

 —クラフトビールの飲用層については。

基本的にはイベントでは飲まれていますが、家ではあまり飲まれていないという印象を持っています。「イベントで飲んだらおいしかったけれども一回買ってみたら何か違う」とか、「口に合わない」という話を良く聞きます。それで、飲んだことはあるが継続していない方たちに、もう一度振り向いてもらえるようなところをターゲットに、「クラフトエントリー層」という言い方をしています。

 

一方、Facebook上でつながっている「百人ラボ」のビール愛好家の方はどんどんと深堀していく感じです。「今までに味わったことがないおいしさを持ったビールが飲みたい」といった要望がとても多く寄せられています。

 

—これまでにおいしいと感じたクラフトビールは。

私は苦味が好きな方なのでそういったものを好みますが、ベルギービール『XXビター』(abv6.5%、IBU65)というボトルコンディションビールがあります。苦味がすごくきれいで香りも良くて、本当においしいと思いました。ドイツ留学中に醸造所を訪ねたほどです。ベルギー人でもあまり知られていないとても小さい醸造所(デ・ランケ醸造所)で、確かに凄いこだわりを持っていました。

 

 —それはチェコ産のピルスナー『ブドバー』とか『ウルケル』に近い苦味ですか。

近いですね。あの飲み飽きしないところはホップから来ているところが多いと思います。

一方、エール酵母でつくった何杯でも飲みたくなるビールをつくりたいですね。やはり苦味というのはビールの根本だと思うので、苦味と香りとコクとか絶妙のバランスで一つになった味わいを目指したいと思います。

(A. Horiguchi)

WANDSメルマガ登録

1 2

3

関連記事

ページ上部へ戻る