キアンティ・クラッシコの小さな逸材「テヌータ・カッペッリーナ」は地区随一の上品さ

キアンティ・クラッシコ地域の中でも、南端に位置しシエナにほど近いカステルヌオーヴォ・ベラルデンガは、マスキュランなタイプが生まれる土地だ。ところが、あまり大柄にならず、テンションのある赤を造る小さな造り手がある。

「テヌータ・カッペッリーナ」は、2012年の6月から新しいオーナーへ代わり、まだ数ヴィンテージしか出していない若いワイナリーだ。しかし、関わる人の名を確認してその充実感に納得した。

総支配人を務めるアレックス・バージ

栽培には、通常コンサルタントは請け負わないサン・ジュスト・ア・レンテナーノのルカ・マルティーニ・ディ・チガーラが、醸造にはサルヴィオーニなどもみているアッティリオ・パーリが入っている。総支配人に着任したアレックス・バージが長年イタリアワイン界で培ってきた人脈と彼のセンスでまとめ上げたワイナリーだといえる。

これからリリースするChianti Classico 2013、Chianti Classico Grand Selezzione 2013は、共にタイトで果実とスパイスの風味が整然としたバランスで、しっかりとしたボディとストラクチャーがありながら酸が心地よい。これらはカベルネ・ソーヴィニヨンと古樹のカナイオーロをブレンドしている。ちなみに、2012年と15, 16年はカナイオーロ100%のCaspioloを1,000本ずつ造ったという。

IGTのDiane 2013は、サンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニヨンとシラーをブレンド。熟度の高さはこの地ならでは。訪問して詳細を聞きたくなる造り手だ。(Y. Nagoshi)

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