連載 #4(最終回)ブルネッロ・ディ・モンタルチーノBrunello di Montalcino

モンタルチーノの丘の総面積は24,000haある。そのうち15%にあたる3,500haで葡萄が栽培されている。ブルネッロ用と認定されている畑が2,100haでロッソ専用は510ha。その他は、甘口白のモスカデッロや自由度の高いサンタンティモ、あるいはトスカーナIGTのための畑が占めている。

標高差もあり土壌も異なる。北部はより凉しく霧が発生しやすい湿度が高い地域だ。南部はより暖かく海風の影響があり、常にドライな環境にある。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産者協会は、今年2017年で創立50周年を迎える。昨年まで協会の会長を務めていたイル・ポッジョーネのファブリツィオ・ビンドッチは「かつて、モンタルチーノを東西南北に分けたことがあった。しかし、ひと続きの畑でも土壌が多様な場合も多い。ひとつのエステイトでも複数の畑を所有しているケースもある。だからゾーニングは困難だ」と言う。

ピエーヴェ・サンタ・レスティトゥータのガイア・ガイアは「ワインの品質を創り出すのは造り手だ。だから、関係のないゾーニングにくくられたくはない」と言う。「テロワール」という言葉の定義について話題になった時代に、「気候」「土壌」の他にワイン造りに携わる「人」の要素を「テロワール」に含めるかどうか、という議論があったことを思い出す。ガイアは「人」の影響がワインに色濃く反映する、という意見だ。

加えて、近年の温暖化によって環境が変化していることもことを複雑にしているようだ。それにどのような対処をするのかにより、大きく結果が異なるからだ。

現在、ブルネッロの生産者数は200を超えた。小規模な造り手も多く、個性も幅広くなった。しかし、どこに畑を所有しているか、一箇所か複数か、栽培や造りの方針の方向性は、という点がわかれば、そのスタイルがおよそ把握できるはずだ。今後の歩みも、継続してレポートしていきたい。(Y. Nagoshi)

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2016年9月号掲載ワイナリー:アルテジーノ、カパルツォ、イル・パラディーソ・ディ・フラッシーナ、シロ・パチェンティ

2016年10月号掲載ワイナリー:カナリッキオ・フランコ・パチェンティ、イル・マッロネート、ラ・メリーナ スコペトーネ、フリーニ、カサノヴァ・ディ・ネーリ、コスタンティ

2017年1月号掲載ワイナリー:サルヴィオーニ(ラ・チェルバイオーラ)、ファットリア・デイ・バルビ、ジャンニ・ブルネッリ、サン・ポリーノ、チェルバイオーナ、ラ・セレーナ、マストロヤンニ、ポッジョ・ディ・ソット、ポッジョ・アンティコ、レ・ラニャイエ、テヌータ・ラ・ポタッツィーネ、サン・ロレンツォ

2017年2月号掲載ワイナリー:カステル・ジョコンド(マルケージ・デ・フレスコバルディ)、ラ・フィオリータ、ピアン・デッレ・ヴィーニュ(アンティノリ)、ピエーヴェ・サンタ・レスティトゥータ(ガイア)、リジーニ、タレンティ、イル・ポッジオーネ、カンポジョヴァンニ(サン・フェリーチェ)、コルドルチャ、バンフィ

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