1968年植樹のシラーズから造るクレア・ヴァレーの「ジ・アーマー」 スタイルの変化

南オーストラリアのクレア・ヴァレー「ジム・バリー」から、3代目サム・バリー氏が来日した。サム・バリーは、総指揮をとる父のピーター、醸造を担当する兄のトム、そして妹と共にワイナリーの運営にあたっている。フラッグシップの単一畑もの「ジ・アーマー シラーズ」1994年から2010年までの5ヴィンテージのヴァーティカル・テイスティングが行われ、その変遷について聞いた。

 

1968年にジム・バリーによって植樹されたジ・アーマーの畑は、およそ3ha。砂と小石が多く痩せた土壌な上、降雨量が少ないのでとてもドライな環境にある。まだフィロキセラが到達していないため、今でも当時のままの古樹で自根だ。小粒で果皮が厚く、凝縮感のあるぶどうが収穫できるので、糖分は上がるが酸も充分に保ったままで収穫できる。

 

クレア・ヴァレーはリースリングでも知られている。「リースリングは涼しさがないと育てられない品種。リースリングもシラーズも、どちらも栽培できるのは、ここクレアとエデン・ヴァレーしかないだろう。だから、バロッサのシラーズは力強くマスキュランなのに対し、クレアのシラーズは、よりエレガントでフェミニンなスタイルになる」。

 

1985年が偉大な「ジ・アーマー シラーズ」の初ヴィンテージ。それまではこのシラーズからはヴィンテージ・ポート的な酒精強化ワインを造っていたようだ。その後は、1986年、2003年、2011年を除いて毎年できている。手摘みで収穫されたぶどうは、小さな発酵槽で20度で、果帽を液体中に落とし込んで1週間から20日間、ゆっくりとエクストラクトされる。

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