- 2015-8-20
- Wines, オーストラリア Australia
最新ヴィンテージの2010年から、熟成感あふれる1994年まで、5つのヴィンテージを試飲すると、力強いタイプからエレガンスを求めるスタイルへとの変化していた。
1)2006年までは遅めに収穫する傾向にあったが、今では2週間ほど早い。それにより、より穏やかなアルコール度数でより高い酸と高い香りを保てるようにした。
2)1990年代はひとつの樽会社から購入したアメリカンオークの小樽で熟成させていたが、今では12社から購入し、フレンチオークが増え、サイズも大きめになってきている。すべて新樽、ということには変わりはないが、以下のように変化している。
1994/ 100%アメリカン、14〜17か月熟成。
1999/ ほぼアメリカン、17〜18か月熟成。
2006/ アメリカン:フレンチ半々、17か月。
2009/ アメリカン:フレンチ半々、18か月。
2010/ アメリカン20:フレンチ80、14か月。
「もともと個性の強いぶどうが得られ香りも高いので、新樽でバランスをとる、というスタンス。ただ、フレンチのほうがよりエレガントで、樽の個性があまりワインに影響しない。顧客の好みの変化も、理由のひとつ」。
試飲した各年の印象は以下の通り。
2010年 まだ香りは閉じている。ボリュームもあるが上品で、タンニンは表に出ない。
2009年 スパイスやエキス、チョコレートが香る。ハリのある、心地よい触感。上品。
2006年 力強い凝縮した香り。ボリューム感があり、力強い。まだ若々しい状態。
1999年 黒いスパイス、プラムの香り。練れてしっとりとした触感。とてもよいバランス。
1994年 熟成感にあふれる香り。なめらかで、まだボリューム感が感じられる。
(Y. Nagoshi)
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