アロマティックな辛口白 DOルエダの魅力を探るスペインワインセミナー

スペイン大使館経済商務部は今年も全国5都市6会場で「スペインワイン&フード商談会」を開催する。皮切りとなる5月15日に開催された東京会場(八方園)の商談会では、近年、対日輸出量が伸びているDOルエダの辛口白ワインの魅力を伝える試飲セミナーも同時開催された。講師を務めたのは、ルエダ原産地呼称統制委員会の輸出担当責任者、マリオ・マニョス・ブランコ氏で、DOルエダのワインの特徴について要旨次のように語った。

ルエダは1980年に、カスティーリャ・イ・レオン州で最初に認定されたDO。とくに、固有品種であるベルデホから造られる高品質な白ワインに特化し、スペイン国内の白ワイン市場ではシェア41%と断トツのトップ。また、近年、その出荷量は年率16%増とプラス成長を続けている。

DOルエダの生産地域はセゴビア、アヴィラ、そして多くのワイナリーが集中しているヴァラドリードの3県にまたがり、栽培総面積は1万3517ha(2016 年)。この内白葡萄品種が98%を占め、さらにその85%以上がベルデホ。他にはビウラ、ソーヴィニヨン・ブランも栽培されている。

ベルデホ種はほぼ1000年前、11世紀に北アフリカからモサラベ(イスラム化したキリスト教徒)がルエダに持ち込んだとされる。この地域はかつて、パロミノ種を使い酸化熟成させた酒精強化ワインが“ビノ・ランシオ” または“宮廷ワイン” として珍重されてきた。しかし、(今日につながる)ワイン産地としてのDOルエダの再評価は1970年からスタートした。この年、リオハの老舗ワイナリー、マルケス・デ・リスカルがエミール・ペイノーを醸造コンサルタントに迎えてこの地に進出し、フレッシュで生き生きとした、リオハにはないワインづくりを目指してからのことだ。

ドゥエロ川の本流、支流域に広がる葡萄畑は、標高700~900 mの起伏の少ない中央台地上に広がっている。この地は、緯度だけで言えば地中海性気候にあたるが、標高が高いため大陸性気候下にある。長く寒い冬、遅霜が下りる短い春、そして夏は乾燥して暑い。年間降水量は300~500mm。年間日照量は2600時間。特に昼夜の寒暖差が大きく、夏の日較差は20℃もある。このため、アロマを保ちつつ、酸と糖とのバランスに優れた葡萄が収穫されるのが特徴だ。堆積段丘にある畑の土壌は“アスパコ(石ころだらけ)” と呼ばれ、砂や粘土、そして丘陵上部は露出した石灰岩が混じったもので、排水性に優れ、ワインにミネラル感を与えている。

ルエダのワインは現在、総生産量の13.2%が輸出に向けられ、オランダ、ドイツ、米国、スイス、英国、ベルギーなど約100 か国に出荷されている。2016年における対日輸出量は、19ワイナリーから14万7000 本(750ml 換算)で、輸出先ランキングでは第12位。アロマと酸が高く、フレッシュかつバランスに優れた味わいは日本人の嗜好や日本食との相性に優れている。

この日、DOルエダの7種の白ワインが試飲に供された。(M. Yoshino)

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