シャンパーニュ・ボランジェ Champagne Bollinger 「スペシャル・キュヴェ」の3つの重要なアスペクト

ピノ・ノワールの特級の中でも筆頭の村のひとつアイに拠点を置くボランジェは、数々の名声を誇るメゾンだ。樽醗酵、マグナムボトルで熟成させたリザーヴワイン(リザーヴマグナム)、長期瓶内熟成など特徴的な造りでも知られている。シェフ・ド・カーヴのジル・デコートを訪ねると、2年前からアナウンスを始めた3つの重要なアスペクトがあるという。

 

<クリーミーな泡立ち>

ジル・デコートは、2013年にボランジェのシェフ・ド・カーヴに就任した、醸造にも栽培にも精通している人物だ。澱の自己分解についての意見を求めたところ、ちょうど「3つの重要なアスペクト」のうち2つめが関連していると、まずそこから説明を始めた。

ボランジェでは、ヴィンテージ用ワインとリザーヴワインは樽醗酵させる。ボランジェ・グループ会社であるブルゴーニュのシャンソンが使用した228ℓ樽と、シャンパーニュタイプの400ℓ樽を用いている。樽は補修をしながら長期間使うため、専属の樽職人も抱えていて、数が多いのですべてバーコードで管理している。

15日ほどの醗酵が終了した後に、樽を満たし4〜6か月間熟成させる。その間にラッキングはするがコラージュもフィルターもかけないため、ワインは澱と接触する。

また、ノン・ヴィンテージのためのリザーヴワイン「リザーヴマグナム」は酸化防止のために酵母と糖分を加え2気圧にするボランジェ社ならではの独特な手法だ。地下セラーの中で過ごす2年から15年の間、ここでもさらに澱とともにある。

そしてティラージュの後、瓶内二次醗酵の後の熟成期間は「スペシャル・キュヴェ」でも最低3年間シュール・リーの状態にある。

このように時と場所を変え澱と接触する結果、分子の大きなプロテインが液体中により豊かに存在することになる。だから「クリーミーな泡立ち」が得られるのだ。

もちろん、澱の自己分解は香りにも影響している。酸化熟成によるトースティーな香味だけでなく、澱そのものも香りのプレカーサー(前駆体)を放つ。どのような香りが得られるのかについては「R.D.がそのパーフェクトなサンプルだ」という。(Y. Nagoshi)

つづき <残り2つのアスペクト> <リザーヴワイン> につきましてはWANDS 2017年6月号をご覧ください。ウォンズのご購入・ご購読はこちらから デジタル版もできました!

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