シャンパーニュの販売状況と2017年収穫

<2017年上半期の出荷状況>

シャンパーニュ委員会CIVC の発表した2017 年上半期(1月~6月)のデータによると、シャンパーニュの出荷量は前年同期比3.3%増で、出荷は回復に向かっていることが分かった。ただ、市場が完全に回復したか否かは下半期の出荷量をみないとわからない。シャンパーニュ年間出荷量のおよそ3 分の2 を下半期出荷が占めているからだ。ちなみに2016年7月~2017年6月までの12か月の出荷量は3億967万本で前年同期より410万本減少している。

 

市場別の内訳をみると、EU域外向けの輸出が17.8%の大幅増、EU 諸国向けが0.8%増、フランス国内向け2.7%減。輸出市場は順調に増加しているが、フランス国内販売の減少傾向に歯止めがかからない。

 

生産者のカテゴリー別にみるとネゴシアン5.4%増、協同組合1.6%増に対して、栽培家の造るボトルは4.2%減となっている。ネゴシアンのボトルはEU 域外向け18.9%増、EU向け2%増だが、フランス国内向けは2.6%減少している。栽培家の造るボトルもEU 域外向け14.3%増、EU向け3.3%増、フランス国内向け6.1%減で、ネゴシアン・ボトルと同じ出荷傾向にある。ところが協同組合の造るボトルは、フランス国内向け7.4%増、EU 向け9.7%減で、ネゴシアン・ボトル、栽培家ボトルとは逆の傾向を示している。

 

つまりシャンパーニュのフランス国内市場は縮小傾向にあり、さらに低価格化も進行しているといえそうだ。一方、EU 域外向けの出荷は大幅に伸びて、販売価格も上向いている。

 

<2017年の収穫>

昨年は4 月の大規模な霜害で9,700kg/haという極めて少ない収穫量になったため、生産者はみな不足分を補うために備蓄ワインを使用した。今年の収穫も昨年よりは多いものの過去5 年平均を下回っている。

7 月に開いたシャンパーニュ委員会の会議で2017 年の収穫量は10,800kg/ha(うち500kg/ha は備蓄ワインを充てる)で合意した。これで2 年続きで備蓄ワインを消化することになった。

 

シャンパーニュ委員会の9 月15 日付けコミュニケによると、「10,300kg/haの収穫規定がすべての区画で達成されることはないだろう」と指摘しており、地域によってはもっと収穫量の少ない地域もあるようだ。また、このコミュニケによると、「今年の収穫は、殆どの区画で9月4日から始まり、(9月15日時点で)終了している」。

 

2017 年のシャンパーニュ収穫量が減少した要因は二つある。ひとつは、今年もまた春の遅霜の被害が大きかったことだ。シャンパーニュ栽培地域全体の3%の新芽が被害にあったという。

もうひとつは、8 月から収穫期にかけて雨が多く、雹や雷にも遭ったことだ。これでボトリティスが繁殖し、栽培家は健全果を得るために厳しい選別を余儀なくされた。

ただ、5 月中旬から7 月末にかけては例年にない暖かさと日照時間に恵まれた。この時期の暑さは多くの地域で過去の記録を更新するものだった。この間にブドウの生育スピードがはやまり、一部の地域では8月26日から収穫がはじまった。これは2003 年、2007 年、2011 年に続いて早い収穫だった。

 

「平均アルコー度数は10%程度で、酸度は十分、マストのバランスも間違いない。ミレジメのクオリティは、第1 回目のワインの試飲を終えてからの評価となる」と、コミュニケは伝えている。

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