ワイン愛好家への無償サービス 日本で初めて開催された ペンフォールズ リコルキング・クリニック

トレジャリー・ワイン・エステーツは今夏、オーストラリアを代表するワインブランド「ペンフォールズ」の日本で初めてとなる『リコルキング・クリニック』を開催した。

このリコルキング・クリニックは、ペンフォールズの15年以上前のヴィンテージの赤ワインを対象に、ワイン所有者に対するアフターサービスの一環として無償で健康管理チェックと品質保証を行うもの。1991年に初めて導入されたこのサービスはこれまでの26年間に世界中の主要マーケットで開催され、15万本以上におよぶワインのチェックを行ってきた。

日本で初めて開催されたこのリコルキング・クリニックのために、170年以上の歴史を誇るペンフォールズにあって2002年以来4代目のチーフ・ワインメーカーを務めているピーター・ゲイゴが、製造チームスタッフとともに来日した。記者会見の席上で、「グランジ1983」を使ってリコルキングのプロセスを実演しながら、クリニックの意図するところを語った。

「クリニックの対象となるのは、グランジなどのアイコンワインだけではない。エントリーレベルのクヌンガ・ヒルやビン・シリーズのワインでも、15年以上経ったものなら全て同じように取り扱っている。リコルキングを行うのは最終手段であって、それをするかどうかを決めるのはオーナー自身だ。オーナーの中には、長い熟成の過程でワインがどんな風に変化しているかちょっと見てみたい、ということからワインを持ち込まれる方もいる。どんなワインが持ち込まれてもまずはその診断結果を正直に伝えることがとても重要であり、リコルキングを行う際に評価するワインの量は15mm以下、全体の2%にとどめている」

「今回、このクリニックのパートナーとしてサザビーズにも参加してもらった。グランジを初めとしてペンフォールズのオールドヴィンテージはオークションに掛けられるケースが多いが、このクリニックは悪い状態のワインを市場から除外する目的もある。リコルキングを行ったというステッカーはペンフォールズの信用保証となる」

「クリニックのもう一つの目的は、愛好家に対して上手な貯酒の仕方をきちんと理解してもらうことにある。湿気への対応や温度設定、飲み頃のタイミングなどをきちんと説明するように心がけている」。

クリニックの最初のステップはボトルの外観の診断から始まる。「ボトルを最初に見せてもらったときに、合格か不合格か、ワインの状態は大方予想がつく。状態が悪ければ白いステッカーを貼り、リコルクを行っても普通のコルクを使い認定証は出さない。自分のワインの状態が悪いと知ったオーナーはショックを受けているので、落ち着かせるために慎重に話しかけ、いろいろなセラピーの方法や、いま飲んだ方が良いかどうか、お酢状態になっているので飲まない方が良い、など様々なアドバイスを行っている。もちろん、リコルクの結果、ブショネが問題だということがはっきりすればペンフォールズの責任で(同じヴィンテージとはいかないまでも)同じワインと交換する」。(M. Yoshino)

リコルキングのデモンストレーションの詳細については、WANDS誌2017年12月号をご覧ください。ウォンズのご購入・ご購読はこちらから デジタル版もできました!

トップ画像:ペンフォールズの第4代チーフ・ワインメーカー、ピーター・ゲイゴ(左から2人目)とリコルキングを行ったスタッフ

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