バルバレスコの銘醸畑マルティネンガを単独所有するマルケージ・ディ・グレシー

1973年から自社で瓶詰めを始めたマルケージ・ディ・グレシーは、バルバレスコの銘醸畑マルティネンガを1797年より単独で所有している。バルバレスコには63のMGA=クリュがあるが、モノポールはこの畑だけ。当主であるアルベルト・ディ・グレシーの息子アレッサンドロが来日したので少し話を聞いた。

マルティネンガは、標高250〜290mの真南向きの急斜面の畑だ。アルプスが北風を遮り、リグーリアからの南風がタナロ川を通して入るためブドウがよく熟す環境が整っている。石灰質と粘土、泥混じりの、もろく青色がかった土壌だ。「バローロの土壌はより力強さを産むのに対し、この青い土壌はミネラル豊かなワインを産む」。ローマ時代からある畑で、1960年代に植樹し、2000年に少し改植した。

父アルベルトが1973年に「マルティネンガ」単一畑で瓶詰めを始めた。50hlの大樽で4つにわけて醸造していたが、次第にそれぞれ性格が異なることに気がついた。そこで1978年からは友人のルイジ・ヴェロネッリと相談した結果「カンプ・グロス」を、1982年からは「ガイウン」を良い年にだけ単一区画キュヴェとして造り始めた。2011年の両者を比較すると、ガイウンが上品で伸びのある味わいなのに対し、カンプ・グロスは香りがより華やかで厚みと力強さのある味わいでタンニンも豊かだった。

 2017年の成長はとても早く9月23日にネッビオーロの収穫が終了した。冬が暖かく発芽も開花も早かった。「4月は何日かマイナスになったが、うちの畑は問題なかった。丘の下方の畑で被害が多かった」。5月は涼しかったため結実に問題があり収穫量が減ることが予測された。その後、6月から8月にかけてとても暑くてドライな日が続いた。「2003年、2007年、2011年も暑かったが、これほど早く収穫したのは初めてだ」という。しかし最終的に小粒で粒の数が少なかったため、収穫量は少ないがとても質の高いブドウが収穫できた。

また「これまですでに何年か暑い年を経験して学んでいるので、収穫期をしっかり決めて短期間で収穫できた。早く収穫しすぎるとタンニンが硬いままだし、のんびりしていると2、3日ですぐにアルコール度数が上がってしまうから、これがとても重要になる」と付け加えた。収穫日の1週間から10日ほど前から間引きして風通しをよくし、酸を保つ工夫をしているという。(Y. Nagoshi)   輸入元:大榮産業

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