シャブリ特級、1級ワインの栓を天然コルクに戻したドメーヌ・ラロッシュ

ジェロボームが2月1日からシャブリの「ドメーヌ・ラロッシュ(Domaine Laroche)」の新しい代理店として輸入販売を開始した。また、ラロッシュがラングドックに所有する「マス・ラ・シュヴァリエール(Mas La Chevalière)」も5月から発売する予定だ。そのお披露目を兼ねて、ティエリー・ベリコー社長がこのほど来日し、セミナー試飲会が開催された。

ラロッシュは4つの特級畑6ha、11の1級畑21haを含む計90haの自社畑をシャブリに所有している。年間を通して栽培担当の正社員が35名おり、一区画一人の割合で常に同じスタッフがそれぞれの畑の管理を実践。また、すべてマサル・セレクションによって新植、改植を進めている。

自社畑では、植物多様性を維持保護するために、180mの間隔で楓や卯木など様々な樹を植え、環境保護やSO2削減のためのフランス政府による認証制度HVE(Haute Valeur Environnementale)を取得。全国的な野鳥保護団体と提携し、希少な野鳥であるアテナ・フクロウの巣をつくって保護に当たっている。

「シャブリのミネラル感を構成しているのはキンメリッジアン土壌とシャルドネ品種、そして大陸性気候による冬期の寒さ。2016年も2017年も3月末~4月にかけての降雹で収量は下がったが、品質は高い。しっかりとしたきれいな酸と、明確な味わいの特長をもったエレガンスを兼ね備えているのが、ラロッシュのシャブリの特長だ」。

きれいな酸を残すために、ラロッシュでは、区画ごとの栽培担当者が剪定後にカビが着かないようにしっかりと管理を行い、収穫のスタート時期を決めている。特級、1級畑では全て手摘みを行い、30Kg 容量の籠に入れ、ぶどうに傷が付かないようにして村の中心にある醸造所に運ぶ。90ha全ての収穫はほぼ1週間で終えている。

また、畑では除草剤は一切使わず常に耕作し土中の酸素量を良い状態に保つ。規定を下回る低収量を実践し、しっかりと時間をかけて圧搾し、天然酵母だけで発酵。特級、1 級畑のワインは樽を使っているが、果実の香味を損なわないような醸造を心がけている。MLFはどのワインも100%。

 

ラロッシュはクロージャーについても革新的な役割を果たしてきた。2000年にシャブリとしては初めて特級畑ワインにスクリューキャップを導入したが、それから10余年経った2015年からは特級および1級シャブリにポルトガル、アモリン社の天然コルク「NDtech」に切り替えている。

「クロージャーを巡ってはこの10年間に大きな進化があった。スクリューキャップは酸素の透過率が低く、2年以内に飲むべき白ワインに対しては大変良い効果をもたらしている。しかし長期熟成タイプのワインには微量の酸素が必要だ。たとえば、1級畑ヴォードヴェ2016年の場合、スクリューキャップだと何年経っても第一アロマを保持し続ける一方で、テロワールの特長がなかなか出てこない」。また、シャブリを楽しむ最適なグラスについては、「グラスの大きさよりも重要なのは、特に若いワインの場合はカラフェに入れてサーヴすること」だとアドバイスする。(M. Yoshino)

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トップ画像:ティエリー・ベリコール氏。ユニオンデグランクリュ・シャブリの会長も務めている

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