パラヘ・カリフィカード 〜プレミアムカバで再スタートを切ったカバの現状

カバは主にスペイン北東部にあるカタルーニャ州ペネデス地域で生産されている。カバは1823年にフランスがスペインに侵攻し、革命派の自由主義政府軍を破った後に伝わったシャンパーニュ式製法で造られる。カバの一般的なイメージは、品質に対して価格が低いというところだろう。カバには「安くて美味しいスパークリングワイン」というイメージが定着しており、シャンパーニュのようにプレミアムな印象がなかなかもたれないのが現状だ。最初のカバが造られ始めて170年ほど経った今、カバ原産地呼称委員会はこのイメージを払拭するために、カバの最高峰ランク「カバ・デ・パラヘ・カリフィカード」(以下、パラヘ)を導入した。これは、グラン・レゼルバの上に位置するクラスであり、特定の条件を満たした単一畑から造られるワインでなくてはならない。しかし、パラヘとして認められたのは12区画、9生産者というカバの総生産量から見れば極少数である。プレミアムクラスのカバという輝かしい再スタートを切った一方、残された課題も多い現状を垣間見た。

<カバマスタークラス>

今回はカバのマスタークラスにおいて、カバ原産地呼称委員会の技術担当ルイス・マルコの説明を受けた。カバが最初に生産されたと言われているのは1851年で、当時この地域では「チャンパン」(シャンパーニュのスペイン語発音)と呼ばれていた。シャンパーニュ生産者の抗議を受け、1970年にカタルーニャの生産者たちは正式にカバという単語を採用した。このカバという名称は、ワインの熟成に使用されていた洞窟または地下蔵を意味している。スペインがEUに加入するにあたりスペイン政府はEU法による原産地名称保護制度の枠組みを適用する必要に迫られ、今日のカバ生産地を制定した。この際、スペイン国内にはカタルーニャ以外にもカバを生産している地域が存在し、現在159の自治体がカバという呼称を採用することができる。

 

<パラヘ>

最大収穫量:8,000kg/ha。

最低樹齢:10年

自社の単一畑から造られるワインと定義されているが、幾つかの区画が一緒になっていても良い。また、最低30年契約という条件下ではパラヘの区画を借りることも許容されている。最終的にパラヘとして認められるためには、スペインのマスターオブワインなど豊富な知識と経験を持つプロによる厳しい審査を通過しなければならない。

(中略)

冒頭でも説明したように、パラヘという格付はカバのイメージを刷新する目的で制定された。それは、世界的にカバが安いというイメージが定着をしており、スパークリングワインのトップとして不動の地位を保っているシャンパーニュに代わるワインと認識されるまでに至っていないからだ……。(つづく)
(Johannes Haruki Sasaki)

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