NEWS/TPP合意、ワイン市場への影響は限定的

TPP(環太平洋経済連携協定)交渉は、10月5日、米国・アトランタでの閣僚会合において大筋で合意に達し、ワインにかかる関税も8年目までに撤廃されると伝えられている。しかし、TPP合意が日本のワイン市場に及ぼす効果は極めて限定的だと思われる。

なぜなら、現行のワインにかかる関税は15%または125円/ℓのうちいずれか低い税率。ボトル1本あたり最大で93.75円である。小売500円で販売されるワインならば、原価が約94円も安くなると大きな効果が生まれるが、高額ワインに及ぼす影響は極めて限定的だ。しかもチリワインとオーストラリアワインは、すでにそれぞれ日本との二国間協定を結んでおりTPPと関係なく関税逓減が進行中だ。また、米国ワインとニュージーランドワインは高額ワイン主体の輸入なので、すぐにはこの効果が生まれない。ただ、米国産の低価格ワインのうちバルク輸入・国内リボトルの製品(フランジアなど)には45円/ℓの関税がかかっていて、これがTPP発効後ただちに無税になる。さらにそれ以外のワイン(カルロロッシ、アルマデンなど)も年々安くなるというメリットがある。

一方、フランス、スペイン、イタリアなどヨーロッパ産の低価格ワインにとっては、これまでもチリワインとの関係では厳しい競争条件だったが、今後は少し厳しさが増すだろう。アルゼンチンワインや南アフリカワインは市場参入がますます難しくなる。(K.B.)

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