ペリエ ジュエ ベル エポック 新ヴィンテージ ブラン・ド・ブラン 2006 & エディション オータム 2010

永くその美しさを愉しめるしなやかでありながら豪奢な花束、ペリエ ジュエ ベル エポックから新しいヴィンテージがリリースされた。このシリーズの最高峰ブラン・ド・ブランの2006年、そして紅葉を愛でるように味わいたいエディション オータムの2010年だ。お披露目のために来日した最高醸造責任者のエルヴェ・デシャン氏に、それぞれの特徴について話を聞いた。

 

ペリエ ジュエ ベル エポック ブラン・ド・ブラン 2006

ベル エポック ブラン・ド・ブランについて「正式に日本で販売され始めたのは2004年ヴィンテージからだったのではないだろうか」と、エルヴェさんは言う。ただ、実は初ヴィンテージは1993年だったようだ。

「ミレニアムを祝うための特別なキュヴェとして1999年に少量だけリリースした。それがとても評判がよかったので、継続して2000年、2002年、2004年を造り、今回の2006年が最新のヴィンテージ」。

 

もちろん、最高のシャルドネが手に入る年だけの特別なキュヴェだ。では2006年は、いったいどのような個性を備えているのだろうか。

「2006年は日照量に大変恵まれたヴィンテージだった。特にシャルドネはエレガントでありながらヴィノシティ、つまりアルコールのボリュームも感じられてリッチで、しかも酸とのバランスが秀でている。これまでのヴィンテージと比較するなら、2004年より豊かで、2002年ほどミネラル感は強くない」。

「エルダーベリーのニュアンスがあり、ハチミツのアロマも現れ始めていて、熱いシロップに漬けたホワイトピーチや洋ナシ、そしてレモンの香りがブリオッシュの香りによってさらに際立つ。活き活きとした酸が余韻を長くし、泡立ちはとてもシルキー」。

 

このような優雅なキュヴェとなるシャルドネとは。その出自が気になり尋ねてみた。

「クラマン村にある、ブーロン・ルロワとブーロン・デュ・ミディ。ベル エポックにはクラマンの他のシャルドネも使っているけれど、ベル エポックのブラン・ド・ブランはこの2区画だけ」。

クラマン村は、シャンパーニュ地方のシャルドネの聖地と呼ばれるコート・デ・ブラン地区のおよそ中央に位置している。ここから生まれるシャルドネは、すべての要素を兼ね備え、長期熟成することでも知られている。その中でもおそらく最高に条件の良い場所にあるのがこの2区画だ。

「丘の中腹にある南から南東向きの斜面の区画で、ふたつは小さな道を挟んで隣り合っている。昔から、他の村や他の区画のシャルドネとは個性が異なり秀でているとわかっていたので、分けて醸造してきた。デリケートでありながら力強ささえ感じるワインが生まれる。だから、ミレニアムに向けて何か特別なキュヴェを造ろう、と皆で決めた時にすぐに思いついた。この特別な区画のシャルドネだけで、と」。

 

クラマン村の中腹にあるブーロン・ルロワとブーロン・デュ・ミディの畑

 

ブーロン・ルロワとブーロン・デュ・ミディはペリエ ジュエが最初に購入した畑で、創立者であるピエール・ニコラ・ペリエの時代からずっと所有し続けている。コート・デ・ブランのグラン・クリュのシャルドネから造られるブラン・ド・ブランは、真価を現すまでに年月が必要で今ようやく2006年が花開き始めたところだ。メニル・シュール・オジェともアヴィーズとも異なる、クラマンの最高峰の姿が手に取るように感じられる。ペリエ ジュエでしか造り得ない、超プレミアムなキュヴェだともいえる。

 

ペリエ ジュエ ベル エポック エディション オータム 2010

秋の紅葉を思わせる深みのある色を呈したベル エポック エディション オータムは、2015年にリリースされた2005年が初ヴィンテージだ。「ペリエ ジュエ ベル エポック エディション オータム2005」でも記した通り、エルヴェさんが京都の秋の夕暮れで得たインスピレーションをアッサンブラージュしたのがこのキュヴェだ。もしかすると、四季の移り変わりを愛でる日本人でしかこのキュヴェの醍醐味を感じることができないのかもしれない。

 

2010年は、7月までは太陽に恵まれ順調な天候だった。ところが、7月の中旬から日本の梅雨でもあるまいが雨続きで黒ぶどうのピノ・ノワールとムニエが大変な被害を受けた。収穫期には再び天候に恵まれ糖度は上がったけれど、多くは雨を吸いすぎて果皮が破れてしまったというのだ。

「ベル エポック ブランを造るには上質なブドウの量が足りず2010年は諦めた。ただ、少量ながら品質もよく色合いも美しい赤ワインができたので、ロゼは造ることにした」。

「赤い果実、黒い果実、ブラッドオレンジなどのエキゾチックなアロマがあり、味わいにインテンシティも感じられるキュヴェが出来上がり、ベル エポック ロゼとは趣が異なる。2006年のエディション オータムは複雑性がありワインらしさが感じられたが、2010年はよりフレッシュな果実感やエレガンスが秀でているので、個人的にはこちらの方が好きかな」と笑う。

また、料理上手なエルヴェさんは「鳩や鴨料理ととてもよく合う。それに、和牛でも」と薦めてくれた。

この12月にはベル エポック ロゼ  2010もリリースされるようだ。

 

<おまけの話/2018年は素晴らしい収穫!>

2018年のシャンパーニュの収穫は質も量も素晴らしいと評判だが、エルヴェさんもその品質の高さをとても喜んでいた。

「2007年、2011年に続いて8月中から収穫を始めた稀な年。場所によっては潜在アルコール度数が12%になるブドウもあったほど。そして、シャンパーニュ全域のどの村でもとても良い結果が得られたのも特徴のひとつだ。分析値としては酸が若干低めながら、味わってみると質の良い酸が感じられるので大変期待している」。(Y. Nagoshi)

輸入元/一部画像提供:ペルノ・リカール・ジャパン株式会社

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