世界的需要が伸び続けるプロセッコ

現在世界的な需要が伸び続けているプロセッコのプロモーションイベントがヴェネト州、フリウリ州で開かれた。プロセッコDOCの規模はコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレDOCGよりも遥かに大きいため、両者はそれぞれ個別でプロモーション活動を行っている。

今回のイベントを主催するのはプロセッコDOC委員会(以下、委員会)であり、主な活動内容はDOCの管理、全国的、国際的な地理的表示および原産地呼称の保護や監視活動、プロセッコ生産者のプロモーションの手伝いや新しいビジネスアイデアの提案などである。

例えば最近では、イタリアを代表する料理であるピザとプロセッコを合わせるイベントを開催し、イタリアを代表するスプマンテはプロセッコだということを強調した。以下、今世界的な人気を博しているプロセッコの現状と問題点を紹介する。

(中略)

課題

楽観的な雰囲気があるプロセッコではあるが、残された課題も幾つか存在する。問題の性質はそれぞれの市場によって異なるが、全体としてはプロセッコが短期間に急激に人気になってしまったため、プロセッコがどういったワインか理解されないまま、安価なワインだというイメージが多かれ少なかれ先行してしまっていることだ。

また、その逆もあり、安価なスパークリングワインであればプロセッコだという誤解も生じてしまっている。そして、これに便乗して、プロセッコではない安価なスパークリングワインをプロセッコだと売っている飲食関係者などが蔓延っているという。

実際に今回のプロモーションイベントで委員会のメンバーとヴェネツィアの伝統的なバルを訪ねる機会があり、そこでもプロセッコではないヴェネト産のスパークリングワインがプロセッコとして販売されており、委員会の指摘にも関わらず、それはプロセッコだと言い張る場面が見られた。

こういった問題を取り締まるためには、厳しく監視を行い、懲罰的な手段を取ることも必要だが、一般消費者への教育により一層力を入れることも重要だと考えている。プロモーションイベントなどでは、一般客などでも分かりやすいようにボトルネックに貼られている青いDOCシールがプロセッコであることを証明する一つの基準であることを喚起している。

また、プロセッコは2009年にプロセッコDOCが制定される以前はグレラIGTとして販売されていた。DOCに格付けされたことにより、値段が上がり、その影響でプロセッコ・スプマンテではなく、プロセッコ・フリッツァンテの消費が増えた国などがあり、逆に販売単価は減少してしまうケースなどもある。委員会はこの問題も一般消費者のプロセッコに対する理解が深まれば、長期的に解消できると考えている。

 

 

訪問ワイナリー

Pizzolato

トレヴィーゾの北に位置するピッツォラートは、5世代も有機農業を行ってきた家族が経営するオーガニック・ワイナリーである。自然を大切にする考えはワインのみではなく、太陽光発電やセンサー付き照明の導入などにも見られ、完全なエコシステムを作り上げるというのがワイナリーの思想である。また、SO2無添加のプロセッコを造る代表的なワイナリーでもある。

 

 

Bottega

ボッテガはヴェニスの北45kmのビバーノ村に位置する。ボッテガ家は1900年代初頭から3代に渡り酒類の販売製造に携わっている。

現当主であるサンドロ・ボッテガは、それまでのグラッパのコンセプトを覆す高品質で現代的なブランドイメージを持ったアレキサンダーグラッパで新しいマーケットを開き、グラッパ界で注目を浴びる。

その後、ヴェネツィアングラスの伝統を自らのデザイン感覚と結びつけた一連のアートグラッパ、フラゴリーノ、リキュール、時代を先駆けたプロセッコビジネスなどを成功に導いている。

(Johannes Haruki Sasaki)

取材協力:Consorzio di Tutela della Prosecco DOC

 

 

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