ペンフォールズ マスタークラス 2014年グランジを日本で初披露

1844年創業でオーストラリアを代表するプロデューサー、ペンフォールズ。今回は、その名を世界に轟かすきっかけとなった「グランジ」2014年ヴィンテージを日本で初披露するとともに、今年発表のコレクションを最高醸造責任者ピーター・ゲイゴ氏が解説するマスタークラスが行われた。

マルチリージョナルブレンド

ペンフォールズの特徴といえばマルチリージョナルブレンドで、いくつかのリージョン、そしていくつかの畑のブドウをブレンドすることで一貫したスタイルを表現している。8種類のコレクションは以下の通りだ。

 BIN 311 Chardonnay 2017

3つのリージョンのブドウを使用。冬は雪の降る、標高の高いアデレードヒルズを中心に、タスマニア、タンバルンバのシャルドネをブレンドしている。香りは桃やアカシア、濡れた石のよう。非常にミネラリーで、酸の骨格がはっきりとしている。

YATTARNA Chardonnay 2016

「赤の最高峰がグランジならば、それに匹敵する白ワイン。生産量はグランジよりも少ない」。核系果実に加えてトロピカルフルーツやナッツのニュアンスが風味にある。タスマニアを中心に4つのリージョンをブレンドし、フレンチオークで8ヶ月熟成。新樽は35%以下、若干のバトナージュを施している。樽の使い方については「我々はレシピとしては決めていない。ヤッターナのハウススタイルが重要。例えば1997年は100%新樽を使用したし、逆に2004年は一切使用しなかった」。

KALIMNA BIN 28 Shiraz 2016

1959年から途切れずリリース。バロッサ、マックラーレンヴェールなど5つのリージョンのシラーズをブレンドしている。アメリカンオークの古樽のみで1年間熟成。カシスや甘草、丁子の風味。味わいはスパイシーで、収斂性のあるタンニンがまだこのワインの若々しさを表している。

(Rie Matsuki)

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