日本のワイナリー数300を超える 国税庁調査 平成29年度「国内製造ワインの概況」

国税庁はこのほど、「国内製造ワインの概況(平成29年度調査分)」を発表した。この調査はワインの製造業者を対象にアンケート調査を行い、その回答結果をまとめたもの。今回は、平成30年3月31日現在で調査対象となる285者、303場にアンケートを行い、247者、263場から回答を得た。回答率は86.7%。

国内のワイナリー数は303

日本ワインに対する関心の高まりを受けて果実酒の新規免許付与件数はここ数年増える傾向にあり、平成30年(2018年)3月31日現在、試験製造を除く果実酒製造免許場数は418場と、過去一年間で30場増えた。このうち、ワインを生産または出荷した実績のあるワイナリー数は285者(前年同期267者)、303場(同283場)と、ついに300を超えた。北は北海道から南は沖縄までほぼ全国でワインがつくられており、ワイナリーがないところは奈良、佐賀の2県のみとなっている。しかし、稼働しているワイナリーの数を都道府県別に見ると、山梨81(前年と変わらず)、北海道35(1場増)、長野35(1場増)、山形14(前年と変わらず)、新潟10(前年と変わらず)と上位5県で全体の約6割を占めている構図は変わらない。

今回回答があった247者のなかで239者、96.8%が中小企業者(資本金3億円以下の法人、従業員300人以下の法人および個人)。また、国内製造ワインのうち日本ワインだけに絞って製造量をみると、大手7者の生産割合が34.5%のシェアをもっているが、一方で年間生産量100kl未満のワイナリー206者の合計生産量が前年より0.1ポイント増えて22.0%のシェアを担っている。商品の性格上、日本ワインが地場産業の色合いをますます濃くしていることがうかがえる。ただし、その経営実態をみると、期限付き免許を除く180者のワイナリーのうち、営業利益額50万円未満が28者(前年比13者増)、営業赤字が49者(同2者減)と、あわせて全ワイナリー数の43%を占めている。前回調査のレポートでも触れたことだが、日本ワインの生産は相変わらず不安定な経営基盤の上に成り立っている。

日本ワイン生産量は204万ケース!?

平成29年度における日本ワインの生産量は17,663㎘(720mlx12本換算で、約204万4300ケース)で、前回調査の16,638㎘より6.2%増加した。この数字は実態調査に回答のあった生産量の集計値であり、未回答ワイナリーが38者、40場あることから、実際の生産量はこれよりも多いと考えられる。ともあれ、同時期における国内製造ワインの総生産量87,325㎘に対して、国産ブドウ100%で造られる日本ワインの比率は20.2%と、前回調査より0.8ポイント上昇。さらに、国内市場における輸入、国産を合わせたワインの総流通量に対して日本ワインのシェアは4.1%であった、と国税庁は推計している。

また、輸入のバルクや濃縮果汁を含め国内製造ワインに使われた原料総量87,211トンに対して、国産生ブドウの使用量は22,033トンで25.3%を占めている。

 

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