キャンティ・クラシコらしいエレガンスを重視する「バディア・ア・コルティブオーノ」

バディア・ア・コルティブオーノは、キャンティ・クラシコ内でも古い生産地域、ガイオーレ・イン・キャンティにあり、更にその中で最も古い産地のひとつ、モンティ・イン・キャンティに葡萄畑を所有している。当主のエマニュエラ・ストゥッキ・プリネッティが来日した昨秋、少し話を聞くことができた。

 

<キャンティ・クラシコのエレガンス>

まず、キャンティ・クラシコのサブ・ゾーンのひとつである、ガイオーレ・イン・キャンティと、その中に位置するモンティ・イン・キャンティの特徴について聞いた。

「モンティは、伝統的なスタイルのキャンティ・クラシコを生み出す場所であり、そのエレガンスは土壌と気候に由来している」。

キャンティ・クラシコやモンタルチーノの土壌として挙げられる「ガレストロ」は、キャンティ・クラシコ北部に多く、モンティの場合には、より冷たく密度の高い「アルベレーゼ」が主体となる。石灰岩と泥がギュッと詰まった堅い石だ。このため、サンジョヴェーゼが育つのに厳しい環境にあり、ゆっくりと成長し、小さな房を実らせる。

また、キャンティ・クラシコの中でも、海からの影響を受けるのは、カステリーナ・イン・キャンティまでで、ガイオーレなどの東側は、アペニン山脈からの冷風の影響が多いにある。時には冬場にシベリアからの風が吹くこともある。

「70年代から、サンジョゼーゼそのものに話をさせる、という方向性を変えていない」。

スーパー・タスカンの登場も相次ぎ、多くがその波に乗るためにパワフルなワインを造ろうと必死になったが、コルティブオーノは一貫した考えを変えなかったのだ。キャンティ・クラシコとリゼルヴァについては、国際品種をブレンドすることも、熟成に小樽を使うことも考えなかった。

そこには、この地域で最も規模が大きく、長い歴史も背負ったワイナリーとしての責任感、そして自負が垣間見える。

それでも、最近ようやく伝統的なキャンティ・クラシコを造ろうとする生産者が、他にも少しずつ増えてきた、と喜んでいた。この土地でしか造れないワインを、という世界的な流れとリンクしている。そして、「これから、よりサブ・ゾーンの存在についてアピールをしていきたい」とも付け加えた。

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