9月の長雨が葡萄の成育状況を一変させた! 北海道、長野、山梨の2016収穫状況

今年はエルニーニョ現象が減退すると言われていたにもかかわらず、春から年央までの気温は全国的に高め。しかし、6月末の梅雨時には九州をはじめとして西日本で大雨被害が発生。さらに、8月以降9月にかけては台風の上陸回数が例年になく多く、トリプル台風が2度も発生したほか、観測史上初めて東北地方に上陸した10号は東北各県や北海道に水害をもたらした。それに続く16号も九州や西日本各地に再び大雨を降らせている。異常気象というか、予測不能の気象状況が続く日本列島だが、今年の葡萄の成育、収穫状況はどうなっているのか。北海道、長野、山梨の様子を取材した。

 

【北海道】

北海道ワインでは余市の契約畑に一部台風の影響が見られるものの、鶴沼農園のある浦臼地方は大きな被害が出ていない。

今年は6月下旬~ 7月初頭にかけて、低温と雨のため受粉が上手くいかず、全体の収量にも2 割ほどの影響が出ている。しかし葡萄がバラ房気味になったことから、結果的にむしろ病害の発生や玉割れが少なく、全体の品質は平年並みか、やや良となるものとみられている。

早生系のミュラートゥルガウやバッカスは顆粒がやや大きく、水っぽい傾向がみられるが、9月下旬以降から天候が回復しつつあることから、これから収穫するケルナーやツヴァイゲルトへの期待が高まっている。これまで色乗りは今ひとつだったが、ここ1週間ほど夜温が下がり色づきやアロマが乗り始めている。

鶴沼ではツヴァイゲルトやケルナーの他、ゲブルツトラミナーやヴァイスブルグンダーなどでも評価の高いワインを産出しているが、今、力を入れ始めているのが最も収穫時期が早い交配品種ロンド。鶴沼では9月中に収穫でき、ボージョレの解禁日より早く新酒として出荷することが可能。まだ収量が少なくこれまで道内での販売に限ってきたが、今年から本州へも出荷を開始する予定だ。

また、今年の日本ワインコンクールで銀賞、部門最高賞、コストパフォーマンス賞を同時受賞したのが「おたるプレミアムキャンベル赤2015」。キャンベルは以前から栽培を行ってきた品種だが、ロゼ甘口、赤甘口として仕上げ、入門ワインとしての需要に応えている。(M. Yoshino)

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