わずか数年で注目株となった南アフリカの「マリヌー」とは

南アフリカの西ケープ州にあるスワートランドは、密かに熱い視線が注がれているワイン産地だ。そこで2007年に創立した「マリヌー」は、まだ10年を経過していないにも関わらず既に名声を得ているという。どのような造り手なのだろうか。

 

南アフリカの多くの若く優秀な造り手たちが研修を請い、彼らの尊敬を集めているイブン・サーディという人物がいる。そのサーディと共に「スワートランド・インディペンデンス」というグループを構成する一員に、クリス&アンドレア・マリヌー夫妻の名前がある。フランス、カリフォルニア、そしてもちろん南アフリカなど各国で研鑽を積み「マリヌー」を立ち上げた醸造家カップルだ。

彼らが惚れ込んだスワートランドのいわゆるテロワールを映し出すワインを生み出し、同じ方向性をもつ造り手で手を取り合ってアピールをしよう、というのがこのグループの主旨のようだ。

 

「マリヌー」では、ワイン造りにおいては最小限の介在しかしないように務め、醸造&熟成の工程において加えるものはわずか20〜25ppmのSO2のみだという。シストと花崗岩が主体の土壌で、一部にはクオーツや鉄分が多い土壌も見られるようだ。40年以上という樹齢の葡萄畑もある。

白と赤それぞれ1種類ずつを試飲した。いずれもとてもバランスのよい香りと味わいで、ボディはあるが酸がきれいで上品な印象だった。

8月中にクリス・マリヌーが来日するというので、今からどのような話が聞けるのかと楽しみだ。

 

2014 マリヌー・ホワイト スワートランド

シュナン・ブラン73%、クラレット・ブランシュ13%、ヴィオニエ7%、セミヨン・グリ7%。自然酵母で醗酵、11か月の熟成を樽内で(20%新樽)。

バニラなどのスパイス、柑橘類、桃やそのネクターなど粘性を思わせる厚みのある香り。とてもなめらかで豊かな食感でまろやかながら、酸がとてもフレッシュで高く、シュナン・ブランならではの個性を感じられる。少し高めの温度帯でも充分楽しめる。

2014 マリヌー・シラー スワートランド

シラー100%。自然酵母で醗酵(50%全房)、マロラクティックと11か月の熟成を樽内で(新樽15%)。

新鮮なチェリーやプラムの果皮を思わせる香りに、八角的なスパイシーさが加わる。なめらかなアタックで食感も心地よく、酸はフレッシュだが多くはなく、タンニンも適度。若々しくハツラツとして上品な後味。北部ローヌのシラーに近い印象で、上品さがコルナスを思い出させた。

(Y. Nagoshi)

輸入元:BB&R

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