蘇るボルドーの白ワイン ボルドー白ワインの有力生産家を訪ねて

現在、ボルドーワインの全生産に占める白ワインの生産比率は10%程度で、ボルドーは赤ワイン産地のイメージが強い。しかし1970 年代初頭まで白ワインと赤ワインの生産はほぼ拮抗していた。世界市場でメドックやサンテミリオンの赤ワインに注目が集まり、高価格で取引されるようになると、それまで白ワイン主体だったボルドー・ジェネリックの市場でも赤ワインの需要が高まり徐々に赤ワイン品種に改植された。

 

この傾向に拍車をかけたのが1991 年の大霜害だ。収穫の3分の2を失う大混乱の中で、特に白ワインの取引価格が一気に高騰したため、ボルドー白ワインは市場から完全に閉め出され、他の白ワインに取って代わられた。その結果、多くの栽培家は生産の主体を赤ワインに切り替えざるを得なくなった。これを機に、赤ワイン生産が加速し、ボルドーの生産構造が大きく変化することになった。

 

ボルドー、ボルドー・シュペリュール生産家組合ベルナール・ファルジュ会長

しかし一方で、白ワインの生産にこだわり、白品種を守り続けた生産家は栽培技術と醸造、熟成技術を磨き上げ、豊かな果実味と新鮮さを持つ、かつての安い白ワインのイメージを払拭させた新しいタイプのボルドーワインを作り上げる事に成功した。特に、ボルドー大学、ドゥニ・デュブルデュ教授のソーヴィニョン・ブランに関する研究の成果が現場に取り入れられ、この10 年来、全ての生産家が、極めて質の高い、安定したピュアで味わいのある白ワインを造るようになってきている。

 

2016 年はブルゴーニュ、ロワールで霜害、雹害など気候不順による被害が相次ぎ収穫量を大きく減らしたが、ボルドーは近年希に見る、質、量ともに極めて満足な結果となった。このため、改めて、ボルドー辛口白ワインの販売に力を入れ始めている。

 

AOP ボルドー、ボルドー・シュペリュール生産家組合の協力を得て、ボルドー辛口白ワインにフォーカスした取材を行った。(T.Matsuura)

「ボルドー&ボルドー・シュペリュール生産家組合ベルナール・ファルジュ会長のインタビュー」

「生産者レポート」(メゾン・シシェル、シャトー・ロックフォール、シャトー・ティウレ、シャトー・ボノスト、シャトー・ルケット、カーヴ・ド・ソヴテール、シャトー・ラモット・ヴァンサン、シャトー・グラン・ジャン、シャトー・レノン、シュヴァル・カンカール、シャトー・ラ・フレネル)は、WANDS 2017年5月号をご覧ください。

ウォンズのご購入・ご購読はこちらから デジタル版もできました!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る