標高800mの高地でエレガントなワイン造りを進めるクィーンズランドの「シロメィ」

雪はほとんどないものの、冬にはマイナス8℃にも気温が下がるグラニット・ベルト。栽培上の問題は春の霜と、春から初夏に集中している年間800mm もの降雨だ。しかし、水晶や石英が混ざった花崗岩土壌は排水性に優れ、多少の雨が降っても土中に水が溜まることはないという。

 

日本に入っているシロメィのワインにはヴィンヤードセレクションと、創業者テリー・モーリスのサインがラベルに入ったシグネチャーコレクションの2 つのレンジがある。シャルドネは100%自然酵母で発酵されているが、ヴィンヤードセレクションは樽を使わず熟成したもの。

一方、シグネチャーコレクションのシャルドネ2011 は15 か月樽熟成を行い、1週間に一度の頻度で3か月間バトナージュ、MLF は8%に抑えて造られている。ジョコンダで使われていた樽が25%ほど使われているという。

 

赤ワインではカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロともに香り豊かで、滑らかな舌触りのタンニンと自然な酸が印象的。とくにシグネチャーコレクションのシラーズ・ヴィオニエは熟したベリーとモカやトリュフの香り、柔らかな風味が北ローヌのシラーにも似て、豪州産シラーとしては新しいスタイルを感じさせるものだった。(M.Yoshino)

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