- 2017-11-22
- Wines, その他 Others
ジョージアの人々はコーカサス地方で、新石器時代(紀元前 6000-5800年)という古い時代にワインを造り楽しんでいたことが、 11月13日(月)に PNAS*が発表した新しい研究結果で明らかにされた。これは、これまでに発見されたぶどう栽培とワイン醸造の有形の遺物の中で最も古いものであり、イランのザグロス山脈のバッジ・フィールーズ・テペ遺跡でのかっての歴史的な発見よりさらに600-1000年ほど古い。
これは、「古いワインのインディ・ジョーンズ」として知られるペンシルバニア大学の Patrick McGovern科学ディレクターが率いる国際的なチームにより、ジョージアの 2か所から新たに発掘された物に、最新式の技術を適用して得られた結果である。
黒海に接するジョージアは、ヨーロッパとアジアの間のコーカサス山脈の麓に位置し、そのダイナミックで伝統的なワイン造りの活動により知られている。この国は、ワイン愛好家と専門家から関心を持たれている。
今日、ジョージアは、クヴェヴリでワインを造るという古い伝統を忠実に残している。このクヴェヴリは大きなセラミックの容器で、地中に埋められ、独特の「琥珀色」のワインを生み出す。ユネスコは、この他に類を見ない伝統的手法を、無形文化遺産として認定した。
「ヨーロッパからブリテン島が切り離され人々ガ狩猟生活をしていた頃、ジョージアではすでにぶどう畑と伝統的生産手法を含めて、農業文化が確立されていたことを考えると驚かされます。私たちは、ジョージアの文化の中心に古いワインの伝統が維持されていることを誇りに思っています」と、ジョージアの Levan Davitashvili農相はコメントしている。
ごく最近では、ジョージアの古いワイン文化が、ボルドーのラ・シテ・デュ・ヴァンで紹介された。この施設は、ワインの現存する遺産を集めたもので、初の「招待産地」として、「ジョージア、ぶどう栽培の発祥の地」という特別展を行った。制作は、ジョージアの国家、トビリシのジョージア国立博物館、ジョージアワイン協会、ジョージアの国立博物館のコレクションの中から125点の芸術と年代物の写真が展示された。ジョージアの神話、民間伝承、芸術、ワインがその基本をなす食の伝統を紹介するこの展示は、世界の各都市でおこなわれることになる。
注: *PNAS Publication 南コーカサスにおけるジョージアの初期新石器時代のワイン Early Neolithic Wine of Georgia in the South Caucasus
By Patrick McGovern, Mindia Jalabadze, Stephen Batiuk, Michael P. Callahan, Karen E. Smith, Gretchen R. Hall, Eliso Kvavadze, David Maghradze, Nana Rusishvili, Laurent Bouby, Osvaldo Failla, Gabriele Cola, Luigi Mariani, Elisabetta Boaretto, Roberto Bacilieri, Patrice This, Nathan Wales, David
Lordkipanidze.
Universities of Montpellier, Pennsylvania, Copenhagen, Milan, Toronto, INRA Montpellier, EHESS, CERCEC, Scientific Research Centre of Agriculture of Georgia, Georgian National Museum
興味深い事実
新石器時代は地球上で大きな変化が続いた
6100 BC . Storegga Slide(ストレッガ地すべり)がノルウェー海に大津波を引き起こす。
6000 BC . Doggerland (ドッガーランド )、イギリスとヨーロッパをつなぐ陸の橋が海の中に消える。
5677 BC .マザマ山の火山噴火により、オレゴンのクレーター湖ができる。
5600 BC .レッド・ペイント・ピープルが現在のカナダのラブラドールからニューヨーク州に住みつく。
紀元前 6世紀末と 5世紀初め .ロシアのヴォルガ川中流でサマラ文化が始まる。 5500 BC .中国で新楽文明が始まる。
ご存知ですか?
多くの言語学者は、「ワイン」という単語は、ジョージアでワインを意味する ‘ghvino’が起源だと考えている。
発信元:SOPEXA JAPON
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