“ワイン大陸”シチリアからプラネタのオーナー兼醸造家アレッシオ氏が来日

日欧商事が輸入するシチリアのワイナリー、プラネタは、オーナー兼醸造責任者のアレッシオ・プラネタ氏が来日し、6月27日にイタリア大使館で試飲セミナーが開催された。

同社は1985年に先代のディエゴ・プラネタ氏が創設。メンフィ、ヴィットリア、ノート、エトナ、カーポ・ミラッツォの5か所に計386haの畑を所有する。「島内の土着品種は20、古代品種は50を数え、シチリアは『ワイン大陸』と呼ばれるほど土壌も品種も多様」とアレッシオ氏。各地で風土も収穫時期も異なるため、各ワイナリーには専門の責任者を配する。

プラネタはシチリアの環境保全に尽力し、その分野で島を牽引する存在だ。同社とタスカの2社が2011年にスタートしたSOStain(シチリアのサステイナビリティ認証)には現在島の30のワイナリーが参加。2017年にはモノカルチャーを避けるためカッパリーナの地にオリーブを植樹。ブドウ栽培でも緑肥の使用や土壌の活力調整のため様々な種をまくなど、生物多様性の保護に努める。同社はこれら一連の活動を「プラネタ・テッラ」というプロジェクトで推進。「コロナ禍の3年間で重点的に取り組んだのは畑を健全にすること」とアレッシオ氏。2022年時点で5か所の畑ともオーガニック認証も取得している。

試飲ワインは以下の通り。「」内はアレッシオ氏によるコメント。

①「アレマンダ 2021」DOCノート/石灰質土壌/モスカート・ディ・ノート100%
クリーンで伸びやかな酸とシトラスのフレッシュな果実味。「収穫量は多くないが、質の高いヴィンテージ。野バラやシトラスの香りが高く、シャンパーニュやプロセッコの代用アペリティフにも」。

②「エトナ・ビアンコ 2019」DOCエトナ/火山性土壌/カリカンテ100%
「エトナは今後間違いなく、イタリアを代表する白ワイン産地となる」とアレッシオ氏。グリーンアップルやハーブの香りに、豊かなミネラル感と骨格のあるボディ。80%ステンレスタンク、20%は樽で熟成。

③「チェラズオーロ・ディ・ヴィットリア 2020」DOCGチェラズオーロ・ディ・ヴィットリア/海洋性石灰砂質土壌/ネロ・ダーヴォラ60%、フラッパート40%
天然酵母で発酵。ステンレスタンクで醸造。スモーキーな焚き火に、みずみずしいイチゴが香る。「チェラズオーロに特徴的なチャーミングなニュアンス。シチリアでは16℃でサーブする。柔らかなタンニンがマグロやトマト料理によく合う」。

④「マメルティーノ 2017」DOCマメルティーノ/ネロ・ダーヴォラ70%、ノチェーラ30%
ローマ皇帝カエサルが飲んだという歴史的なワイン。8haの畑は海に近い半島で豊かな生物多様性。「海藻やブルーベリー、地中海に育つハーブのトーン」。

⑤「サンタ・チェチリア 2005」IGTシチリア(ノート)/ネロ・ダーヴォラ100%
赤系ベリーや熟したザクロ、チョコなどの芳醇な香りによく熟したなめらかなタンニン。「大樽の熟成が全体と一体化し、ノートのワイン産地としての偉大さを示している。旨味の強いラムやソーセージと」。サンタ・チェチリアは音楽の守護聖人。

⑥「ディダクス・シャルドネ 2019」DOCメンフィ/粘土石灰質土壌/シャルドネ100%
1985年の設立時に最初に植樹されたメンフィのシャルドネ。2度選果して冷却、マストの55%を使用。異なる木樽で発酵・熟成(68%新樽、32%2年目)。非常に香りが高く、焼きリンゴやバター、蜂蜜などのアロマに、ほどよい塩味。酸と糖度が見事なバランス。「非常に大切なワイン。プラネタ家の真髄」。

(N. Miyata)

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