フランスの大手グランシェ・ド・フランスが購入した南アワイン ニースリングスホフ

ヨーロッパ最大の生産者として知られるグランシェ・ド・フランスは、2022年に南アフリカのワイナリーを購入した。その「ニースリングスホフ」は、1692年にステレンボッシュで創立され、この国で2番目に古い由緒あるワイナリーだ。

277haの敷地のうち110haがブドウ畑で、日中は暑く夜間は冷風が吹く立地にある。ブドウはすべて自社畑で賄っている。ゆるやかな斜面の畑で、土壌は花崗岩と石灰質。土壌のpHが3.3〜3.5であるため、アルコール度数が高くならずフレッシュなワインが出来上がる。白用の畑47haでは、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、ゲヴュルツトラミネール、リースリング、ヴィオニエを栽培。赤用の53haでは、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、メルロ、プティ・ヴェルド、ピノタージュを栽培している。

評価誌のプラターズで90点を獲得したという「ピノタージュ2021」は、チェリーなどのハツラツとした香りで、なめらかでタンニンが細やかで心地良いテクスチャーが印象的だった。ピノタージュは果皮が厚い品種のため、発酵温度や樽使いに注意する必要があるという。

また、スパークリングワインの出来も良く、シャルドネ100%の「ブリュット」も良かったが、シャルドネ80%にピノタージュ20%をブレンドした「ロゼ」は、ほかの国ではないブレンドで泡立ちも細やか、ふくよかさとフレッシュさのバランスがとても心地よい仕上がりだった。

ほかにもリーズナブルなラインから上級キュヴェまでさまざまなスティルワインを造っており、サステナブル認証も取得している。また、昔からフェアトレードにも積極的で、敷地内には病院などの施設もあり、スタッフの子供の教育援助などにも取り組んでいるという。(Y. Nagoshi)

 

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