MHDモエヘネシーディアジオ「2024年も成長キープ」ブルノ・イヴォン社長が定例会見

MHDモエヘネシーディアジオのブルノ・イヴォン社長は輸入記者会との定例会見を5月31日に都内で行った。昨年から今年にかけての概況を「供給体制が回復し、シャンパーニュやウイスキーを中心に需要が拡大している」と説明し、自社の販売状況は「成長をキープできている」など、概要次のように述べた。

ボルカンX.A

洋酒市場の概況は、2022年にはシャンパーニュやウイスキーの需要が供給を上回る例外的な変化があったが、2023年には供給状況が正常に戻り需要が拡大、回復の年となった。
一部ではまだ供給が十分とは言えないものもあるが、両カテゴリーとも成長著しいのはありがたい。ウイスキーでは特にプレミアムやハイエンドな商品が伸びている。
2023年に続いて今年もインバウンド需要が拡大しており、洋酒市場回復に大きな恩恵をもたらしている。
プレステージ品を中心としたポートフォリオの強化では、シャンパーニュでは「アルマン・ド・ブリニャック」や、「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム」、「ドン・ルイナール」などに特化した活動に力を入れている。
スティルワインではロゼワインマーケティングを強化。今やロゼ・ド・プロヴァンスの最大手となった「シャトー・デスクラン」、「シャトー・ミニュティー」、「シャトー・ガルベ」を揃えている。ロゼは日本市場ではまだこれからだが、新しいワインとして興味を持っていただいているようだ。

ジョセフ フェルプス インシグニア

また米国カリフォルニア州・ナパヴァレーのアイコンワイン「ジョセフ フェルプス」の「カベルネ・ソーヴィニヨン」と「インシグニア」の取り扱いを始めた。
ウイスキーでは「グレンモーレンジィ」で東京をイメージした限定品を発売し、大成功だった。
スピリッツではテキーラ「ボルカン・デ・ミ・ティエラ」の取扱いを始め、カクテルバーやホテル、ナイトマーケットで人気だ。市場も飲用層も若く、これから拡大が期待できる市場だ。

クリュッグ

 今年は、シャンパーニュでは「ドン ペリニヨン」で「ヴィンテージ2015」を発売し、あわせてイベントを行う。「クリュッグ」は、至高のペアリングを求めて単一食材にフォーカスするプログラムを今年も実施。「ルイナール」はアートとのコラボ企画を行う。「ヴーヴ・クリコ」は夏にはテラスでヴーヴ・クリコを楽しむイベントを実施。「ヴーヴ・クリコ リッチ」の新バージョンも投入する。「モエ・エ・シャンドン」も夏向きの企画を実施。「アルマン・ド・ブリニャック」では「ブラン・ド・ノワール アッサンブラージュ4」を発売。
シャンパーニュは全般に、お祝いばかりでなく季節に応じて時や物を様々な形で紹介していく。

ウイスキーでは、「グレンモーレンジィ」はカルヴァドス樽で熟成した新商品を発売。「アードベッグ」は限定商品のリリースを継続。会員制ファンサイト「アードベッグコミッティー」が好評で、初のオフラインイベントも行い、引き続き盛りあげていく。「オールドパー」「タリスカー」もともに、父の日ギフト提案を引き続き強化していく。
CSR関係では、「Living Soils, Living Together(生きた土壌、共に生きる)」をテーマに土壌再生を体験する活動を実施。LGBTI+イベント「東京レインボープライド」に初参加した。
製造ロット番号が削除された輸入酒類が流通している「ロット版御削除問題」については、日本洋酒輸入協会、欧州ビジネス協会(EBC)、外国公館とも連携を取り、引き続き大きな課題として取り組んでいく。非常に時間のかかる問題だが、着実に進行している。

 

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