
スペイン・ペネデスのミゲル・トーレスが1979年にチリのクリコヴァレーに開いたワイナリーがミゲル・トーレス・チリ。名門トーレス家のワイン造りの技術をチリに注ぎ込み、チリワインに今日の繁栄をもたらした。
現在、トーレス家のCEO はミゲル・トーレス・マクサセス(ジュニア)が務める。ミゲル・トーレス・ジュニアはながらくチリに赴いて実地にワイン造りとワイナリー経営を担当したが、現在はペネデスに戻りトーレス家のワイン造り全般を父から引き継いだ。
そのミゲル・トーレス・ジュニアが来日し、二種類のチリ産スパークリングワイン(瓶内二次発酵)を披露した。そのうちのサンタ・ディグナ・エステラード・ロゼはパイスで造るロゼ・スパークリングワイン。9 月にロンドンで開催されたCSWWCでチリのナショナル・チャンピオンに選定されたボトル。
需要の激減するパイス栽培農家を守るためチリ政府からパイスの有効活用を依頼されたミゲル・トーレスが5 年の歳月をかけて生み出した名回答がこのロゼだ。
このボトルにはDO セカノ・インテリオルという馴染みのない表示がしてある。これはクリコ、マウレ、ビオビオ、イタタの灌漑をしない地域で栽培されたパイスとサンソーだけに許される原産地呼称。
それにしても長らく見捨てられたパイスを使ってロゼを造り、ここまで洗練された味わいに仕立て上げたのは見事だ。小売価格2,200円というもの魅力だ。(K.Bansho)
画像:チリにあるミゲル・トーレスのレストラン
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