- 2016-12-28
- Spirits
“ドン・コウジ”こと江刺幸治氏は、昨年11月にメキシコで行われたテキーラ『クエルボ』カクテル世界大会のチャンピオン。
優勝の副賞として、自らブレンドしたオリジナルテキーラが贈呈されるとあって、心待ちにしているファンも多かった。
そのオリジナルテキーラが日本に到着した。750mlボトルで、672本。
10月17日には、江刺氏が経営するBarの2号店「Spirits Bar Sunface Shinjuku」がオープンしたこともあり、お披露目会が行われた。
「バーテンダーとしてカクテルベースに使えるテキーラにしたかった」という江刺氏。今年2月にメキシコへ赴き、畑を歩き、現地のヒマドールやマスターブレンダーと語り合いながら、オリジナルテキーラのレシピを完成させた。
「一般的なテキーラの原料となるアガベの糖度は20%前後だが、今回は30.8%と高く、非常に完熟した良質なアガベを使用。自ら畑で収穫したアガベをトラックでラ・ロヘーニャ蒸溜所に運び、レンガ窯でゆっくりとムラなく蒸し上げてから、発酵させ、蒸溜を行った」
「最終工程のブレンドでは、樽熟成していないシルバーを85%、オーク樽で短期熟成させたレポサドを10%、小さなオーク樽で長期熟成させたアネホを5%の割合で配合した。これが7対2対1となるとバランスが崩壊してしまう。ブレンダーの仕事は、バーテンダーよりもシビアな仕事だと改めて実感できた」と振り返った。
完成したブレンドテキーラは若い(Young)を指すスペイン語の「ホーベン」(Joven)となる。日本に輸入されるテキーラにはほとんどないタイプだが、「良質なアガベを使っているので、アガベ自体の甘みがあり、余韻が長い。シルバーの青臭さは持ちつつ、レポサド、アネホから来る樽香が少し感じられ、カクテルベースとして使いやすい」と感想を述べた。
当日はオリジナルテキーラを使ったシグネチャーカクテルを披露。テキーラ45ml、フレッシュレモンジュース15ml、大葉1枚、柚子マーマレード2tsp、特殊な炭酸氷を入れてブレンダーにかけ、大ぶりのカットグラスに注ぎ、最後に大葉を飾って出来上がり。
カクテル名は「ジャパニーズ・スパークリング・フローズン・マルガリータ」。薬味にも使われる大葉と柚子を使用しているからだろうか、清涼感とともにコクがあり、日本人にはどこか懐かしい味わい。心身ともに癒されるカクテルだ。お店では1杯1000円で提供している。
(A.Horiguchi)
店名:Spirits Bar Sunface Shinjuku
所在地:東京都新宿区西新宿1-13-7大和家ビル10階
電話:03-6302-0809
営業時間:18:00~26:00(深夜2時)
画像:オリジナルテキーラのボトルを手に江刺幸治氏
最近のコメント