- 2017-8-2
- Wines, フランス France

春の桜の季節には、桜色に合わせてロゼワインやロゼ・スパークリングワインがお薦め、という記事を書いたことがある。それも、一度ではない。しかし実際のところ、桜の季節は寒いのだ。ここ数年、冷えたロゼは本当は夏の方が良さそうだ、と感じるようになってきた。フランスでは今や一年中ロゼを飲んでいるようだけれど。
7月中旬にラック・コーポレーションが南仏ワインに焦点を絞った試飲会を開催した。プロヴァンスはもちろんのこと、南西地方やラングドックやルーションのワインも取り揃えられていた。色々目移りはしたのだが、まずはこの夏に楽しみたいロゼを試飲することにした。
試飲した印象から、お伴に良さそうなおかずも選んでみた。調達は某デパ地下にて。毎日暑いとたまには火を使わずに、楽チンをして楽しみたい。頑張りすぎて夏バテしてしまわないためにも、南仏ロゼでおしゃれに気軽&気楽に過ごす時間をつくってみるのもよさそうだ。
サン トリオル シャトレンヌ コルビエール ロゼ2014 Corbiere SAINT AURIOL CHATELAINE Rosé 2014
サンソー40%、シラー30%、グルナッシュ20%、ムールヴェードル10%。
ドメーヌ・オリオルのコルビエールのロゼは、価格も手頃で親しみやすい。淡い夕焼け色で、チェリーのような果実の香りが主体でほんのりとなめし革も香る。軽快ながらまろやかさもあり、ほのかな苦味が味わいを引き締める。よく冷やして爽やかさを楽しみたい。
脚のないグラスで飲んでも怒られないのではないだろうか。あるいは、ピンク・クレープフルーツの果汁と氷で割ってカクテル風に飲んでみたり。キャロット・ラペのようなフルーティーなサラダや、唐揚げやポテトフライなどの揚げ物が、お伴として合いそうだ。
クロ サント マグドレーヌ カシー ロゼ2014 CLOS SAINTE MAGDELEINE Cassis Rosé 2014
グルナッシュ40%、サンソー40%、ムールヴェードル20%。
こちらは淡い綺麗なピンク色。グルナッシュが主体で上品なフルーティーさで、柑橘類やベリー系果実も香る。しっとりなめらかな果実味が豊かで、少し塩っぽさが感じられ後味が爽やかだ。調達したのは海老餃子だが、小海老を使った前菜や、生春巻きのような冷菜と美味しく飲めそうだ。
シャトー ド ピバルノン バンドール ロゼ2015 CHATEAU DE PIBARNON Bandol Rosé 2015
ムールヴェードル70%、サンソー30%。
色はより夕日に近いオレンジピンク色。スパイスやオレンジピールなどを思い起こさせる香りで、ムールヴェードルの力強さを感じさせる。味わいも厚みがあり、甘く感じられるぐらいのボリューム感もあり、とてもなめらかな口当たり。このぐらい厚みがあれば、肉類でもよさそうだ。ハンバーグ的なものでもよいが、選んでみたのは五目春巻き。今回のベストマッチかもしれない! ワインもおかずも進みます。
シャトー・シモーヌ パレット ロゼ2014 Château Simone Palette Rosé 2014
グルナッシュ45%、ムールヴェードル30%、サンソー5%、他20%。
こちらは高級品なのでなかなか手が出しにくいけれど、せっかくなので試飲した。チェリー系の赤色混じりのピンク色で、他のロゼとは一線を画す。ドライチェリーやチェリーリキュール、ドライフラワーなど複雑性ある香りで、やはり印象的だ。味わいも力強く、タンニンもかっちりと感じられストラクチャーがしっかりしている。他のロゼとは異なり、気軽に……とはいかないが、例えばローストビーフを調達した時、うなぎが食べたくなったとき、あるいは冷しゃぶを胡麻ダレで、など、ワンランク上のおかずに合わせてみてほしい(ちなみに写真の冷しゃぶは牛肉)。
試飲アイテムの中に、コリウールの「マス ブラン」の熟成した赤がいくつも出ていた。とても興味深かったので、また秋口にでもお知らせしたい。(Y. Nagoshi)
輸入元:ラック・コーポレーション
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