こだわりのネゴシアン&ドメーヌ ドミニク・ローラン シェフ アルマン・アルナルと饗宴

ブルゴーニュ好きを唸らせるこだわりのネゴシアンとして知られるドミニク・ローランは、毎年来日しているという。元パティシエで食通としても有名で、体格がそれを物語っている。今年の東京訪問では親しい友人で南仏アルルにある1ツ星レストラン「ラ・サシャニェット」のシェフ アルマン・アルナルが監修する恵比寿の「メゾン・プルミエール」で饗宴を行った。「ブルゴーニュは15〜16℃がベストだ」と、ワインの提供温度やサービスにも大変厳しい人だった。

ムルソー・レ・フォルジュ

パティシエからワインの世界に転向したのは1989年のことだった。実家が菓子店だったのだが、どうしてもワイン造りをしたかった。ネゴシアンを営みながら徐々に畑を購入し、名だたる特級畑を中心に現在合計で11haを所有している。ドメーヌを立ち上げたのは2006年のことだ。「リタイアする時などに買わないかと声をかけてくれる。ただ、例えばクロ・ド・ヴージョのようにあまり金額が高い場合には借りる。1991年に初めて購入した畑が、ムルソー・レ・フォルジュ」。

ムルソー村の上方のゆるやかな斜面にある畑で、樹齢80〜95年の古木が植わり収穫量は10〜20hl/ha。肥料も一切与えない。2008年の収穫は10月7日と8日と遅い。「完熟が大切。他が中程度のできの年でも、うちは素晴らしいできになる。例えば2013年は酸がたちすぎているワインが多いが、うちは遅めに収穫したので粘りがありなめらか。ムルソーは自然にアルコール度数が17%になることもあるが、そこまでは待たない。補糖せず13%ぐらいになることを目指している。完熟しないとバランスが取れないし、補糖するとSO2が必要になるから。こういう方法に大転換したのは2008年だった。人に好かれるワインではなく自分が好きなワインを造ることにした。それまでは3回に1回は満足していたが、どうしてダメなのかがわからなかった。フランソワ・コシュに教わって開眼した」。

小さな古い圧搾機に入れて、まず足で踏んでからゆっくり圧力をかける。とても綺麗な果汁が流れ出る。翌日の朝、新樽いっぱいになる。樽は樹齢200年のコルベールのオークで、1年半かけて気温の低い場所で醗酵・熟成させるが、その間はウイヤージュ以外まったく何も手をかけない。

2008年のムルソー・レ・フォルジュは、ヘーゼルナッツ、アーモンド、トースト香が華やかで、果実の熟度が感じられるが酸もしっかりとした味わいだった。

 

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ

2015年、2014年、2011年のシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ(ネゴシアンもの)を、同時にではなく、料理1皿ずつに合わせて適温でサービスするよう促した。温度は決して上がりすぎてはいけない、と繰り返した……。(Y. Nagoshi)

 

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9月号は「2018秋冬のワイン需要を探る」「イタリアワイン」特集です。
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