カバCAVAとチャレッロの考察

スペインのスパークリングワイン「カバ」は、既に日本市場で市民権を得て多くの人に楽しまれている。2014年の数字では、日本は輸出国第5位で、4位のアメリカの半分以下ではあるものの、高価格帯のレンジでは、ベルギーに次いで2位の座にある。年々ほぼ順調に市場が広がり、2000年の3倍にあたる760万本強が昨年輸出された。

カバは、手頃な価格と飲み心地のよいソフトなタッチが功を奏し、気軽に手を出せるスパークリングワインとして親しまれてきた。しかし、それだけでは新世界の低価格スパークリングワインが台頭してきたときに、どう対抗するのか懸念される。

そこで、カバならではの優位性を探しに「カバのメッカ」、ペネデスのサン・サドルニ・ダノイア近郊に広がる産地を訪ね、他国では得られないユニークな品種、チャレッロを探求した。

 

<チャレッロの考察>

カバの瓶内熟成期間とブレンドされる葡萄品種が記されたデータを見ていると、瓶内熟成期間が長いものほど、たいがいチャレッロの比率の高いことに気づく。加えて、近年、カバの上級品にチャレッロ100%のキュヴェが少しずつ出てきている。

「マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ」と、カバの主要品種名を呪文のように唱えて覚えたことのある人も多いのではないかと思うが、この中でもチャレッロの果たす役割が大きいのではないかと予想された。(Y. Nagoshi)

画像:ペネデスの聖なる山モンセラット

つづく/これ以降の内容

チャレッロの品種特性/ペネデス3品種の特徴の比較/レスヴェラロトール/栽培適地/栽培方法/ワイナリー訪問記事:Recaredo, Grmona, Codorniu, Segra Viudas, Vi El Cep, Sumarroca, Torello, Agusti Torello Mata, Giro Ribot, Mestres Juve & Camps, Jaume Giro I Giro, Roger Goulart, Bodegas Ca n’Estella/プレミアム・カバ Cava de Paraje Calificadoについて

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