山梨県が開発した赤ワイン用ブドウ品種、「ソワノワール」と命名

山梨県は、収穫期が早く、着色の良い赤ワイン用ブドウ品種「ソワノワール(ブドウ山梨55号)」を開発した。以下、山梨県からのリリースを貼付する。(参照:WANDS 2022年10月号P.16に取材記事掲載)

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県が開発した赤ワイン用ブドウ品種「ソワノワール」の公表について

県では、収穫期が早く、着色の良い赤ワイン用ブドウ品種「ソワノワール(ブドウ山梨55号)」を開発しました。本品種は、令和4年10月17日に、農林水産省より出願公表されましたので公表します。

1 品種の特徴 別添資料のとおり(下に貼付)

2 品種名「ソワノワール」命名の経緯

令和4年6月27日に、知事、林真理子ワイン県副知事、田崎眞也ワイン県副知事、安蔵光弘山梨県ワイン酒造組合会長にワインの評価とともに品種名を検討いただいた結果、ワインの色が濃く、味わいが絹のように滑らかとの評価から、「黒い絹」という意味の「ソワノワール(Soie Noire)」と命名されました。

3 品種登録の経過

・品種登録出願日 令和4年 7月12日

・出願公表日 令和4年10月17日

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令和4年10月25日

果 樹 試 験 場

赤ワイン用ブドウ品種「ソワノワール」

【育成経過】

  • 農水省の指定試験事業により、栽培が容易でワイン品質が優れる「メルロ」と早生でワイン品質が優れる「ピノ・ノワール」を平成4年に交雑し、選抜した赤ワイン用の新品種である。

【特徴】

  • 育成地(果樹試験場:標高440m)での成熟期は8月下旬で、「メルロ」より9日程度、果樹試験場で育成した赤ワイン用ブドウ品種「ビジュノワール」より4日程度早い。
  • 着粒密度は中~密で、裂果の発生はみられない。
  • 果房重は垣根仕立て栽培で190 g程度で「メルロ」よりやや小さい。棚仕立て栽培では果房重が約280 gとやや大きい。
  • 果汁糖度は19゚Brix、総酸含量は7 g/L程度である。
  • 果実のアントシアニン含量は「メルロ」の2倍以上で、着色が良く、ワインの色も濃い。
  • ワインは適度に渋みがあり、味はバランスが良く、まろやかと評価され、官能評価の評点も高い。
  • 管理労力は「メルロ」等の欧州系品種と同程度で、病害の発生も「メルロ」と同程度である。

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