豪5団体、日本市場でさらなる発展へ意欲 〜ノンアルコールワインにも注力

オーストラリア・フード&ワイン・コラボレーション・グループが4月9日、アンダーズ東京で記者発表会を開催した。農産物輸出市場として日本の重要性を強調するとともに、高品質食品・ワインの販路拡大を目指す。ワインオーストラリアCEOは健康志向に対応したノンアルコール・低アルコールワインの開発にも言及した。

 日本は、オーストラリア産農林水産品の輸出市場として、第3位の重要なポジションを占めている。2023〜24年の輸出額は63億豪ドルにのぼり、両国の強固な貿易関係が改めて示された。

 同グループは「デーリー・オーストラリア」「ホーティカルチャー・イノベーション・オーストラリア」「ミート&ライブストック・オーストラリア」「シーフード・インダストリー・オーストラリア」「ワインオーストラリア」の5団体による協同活動体で、今回のイベントでは業界・政府関係者向けのラウンドテーブル、業界関係者向けの食品&ワインのワークショップ、記者発表会、食品・貿易関係者を招待したガラディナーを実施した。

 ワインオーストラリアCEOのマーティン・コール博士は「日本市場でのオーストラリアワインへの関心が高まっている。市場シェアを拡大する絶好のチャンス」と述べ、日本での販路拡大に強い意欲を示した。

 オーストラリアワインの特徴について、コール氏は100種類以上のブドウ品種と65のワイン産地を有し、あらゆる価格帯で多様なスタイルのワインを生産していることを強調。「自分たちを『一国のワイン』ではなく『大陸のワイン』と考えるほど多様性がある」と語った。また、サステナビリティにも力を入れており、環境に配慮した生産体制を整えていることもアピールした。

 コール氏はまた、健康志向の高まりを背景としたノンアルコール・低アルコールワイン市場の動向にも触れた。「消費者は少量のプレミアムなワインを選ぶ傾向にあり、ノンアルコールや低アルコールのワインは小規模ながら市場が急成長している」と説明。ワインオーストラリアでは、ノンアルコールワインと「ミッドストレングス(中程度のアルコール度数)」ワインの研究に資金提供していると明かした。

 オーストラリア・フード&ワイン・コラボレーション・グループはこれまでタイ、ベトナム、韓国、インドネシア、台湾などアジア各国でイベントを実施してきており、今回の日本での活動によって両国間の農産物貿易のさらなる発展が期待される。

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